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大日本印刷、京都銀行/ICタグで「書類集中保管システム」共同開発

2006年12月18日/IT・機器

大日本印刷(株)と(株)京都銀行は共同で、ICタグを用いて伝票や帳票などの書類の保管と廃棄を確実に行う「書類集中保管システム」を開発した。京都銀行の書類保管センターで、12月中旬からシステムの運用を開始する。

昨年施行された個人情報保護法や企業情報の漏洩事故の多発などにより、企業内にある重要書類の管理体制の強化がますます求められています。銀行には、顧客が記入した書類をはじめ、社外秘扱いの重要書類が大量に保管されている。

これまで各銀行では、これらの書類の収納・棚卸・貸出・返却・廃棄を記帳により管理している場合が多く、その合理化が課題となっていた。今回、京都銀行は、行内の業務改革の一環として、書類の一元管理ができるシステムの導入を決定し、ICタグを使った数々の重要書類管理システム開発の実績を持つDNPと、書類集中保管システムを共同開発した。

書類管理の仕組みは、各営業店舗から日々送付されてくる各種書類を、営業店別・保存年限別に仕分けして収納袋に入れ、それを保管用段ボール箱にまとめて保管棚に収める方式となっている。

システムでは、営業店舗別・保存年限別に書類を入れる収納袋には汎用性の高いバーコードラベルを、保管用段ボール箱と保管棚にはデータの一斉読み取りが可能なICタグを、それぞれ貼付して管理する。

システム構成は、棚卸・貸出・返却・廃棄などの全体を管理する管理者用パソコン端末、バーコード読み取り機、ハンディタイプのICタグ読取機、保管用段ボール箱の入出庫を確認するICタグ読取機が内蔵された専用ゲートとなる。

今回の運用では、従来、各地区センターで分散管理されていた書類を、2006年度中に書類保管センターに集約。各地区センターに管理されている保管用段ボールにICタグを貼付し、出庫時ICタグを読み取り、そのデータを基に書類保管センターでの受け入れを行なう。

ICタグ読取機が内蔵された専用ゲートを通って入庫確認した後、ICタグのついた指定の棚に格納される。
運用は、下記の通り。

●収納
営業店から書類とバーコード印字された送付書が書類保管センターに送付。書類保管センターでは、送付書のバーコードを読みデータ登録すると同時に、営業店舗・保存年限の情報を記録したバーコードラベルを貼付した収納袋に詰めます。営業店舗名、保存年限、棚番号の情報を記録したICタグを保管用段ボール箱に貼付し、収納袋のバーコードを読み取った後、保存年限ごとに箱に詰める。満杯になった箱は、ICタグ読取機が内蔵された専用ゲートを通って入庫した後、ICタグのついた指定の棚に格納。

●棚卸
棚のICタグをハンディタイプの読取機で読み取ることで、パソコン端末にその棚にある書類の情報が表示されます。その情報を基に棚卸を行う。

●貸出
支店から貸出依頼のあった書類をパソコン端末で検索すると、保管されている棚番号が表示される。貸出情報を登録後、該当する棚と段ボール箱のそれぞれのICタグをハンディタイプの読取機で読み取り、段ボールを出庫します。専用ゲートを通って出庫を確認し、箱から該当書類を抜き取り、箱は一時預り棚に保管。

●返却
貸出後返却された書類を、一時預り棚に保管していた段ボール箱に戻し、専用ゲートに通して返却を確認し、棚と箱のそれぞれのICタグをハンディタイプの読取機で読み取り、格納。

●廃棄
廃棄する月の初めに、該当する段ボール箱のデータがパソコン端末に表示。廃棄日に廃棄データが専用端末に転送されたのを確認し、棚と段ボール箱のそれぞれのICタグをハンディタイプの読取機で読み取る。該当の保管用段ボール箱は専用ゲートを通った後、廃棄センターに搬出され、ICタグ読取機が内蔵されたローラーコンベヤーを通って廃棄されます。これにより、廃棄処理を行ったことが確認できる。

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