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三越、資生堂、富士通/百貨店業界(化粧品モデル)RFID実証実験

2007年01月26日/IT・機器

(株)三越と(株)資生堂、富士通(株)は1月26日から2月12日まで、「百貨店業界における電子タグ活用拡大実証実験(フューチャーストア実証実験)」を実施する。本実証実験は、日本百貨店協会が経済産業省平成18年度「電子タグ活用による流通・物流の効率化実証実験」として受託したプロジェクトの一環として実施するもの。

実験では、三越銀座店・名古屋栄店の1階化粧品売場を主な実験会場とし、資生堂の化粧品ブランド「クレ・ド・ポーボーテ」の商品・テスター(店頭に置いてある試用見本)・サンプルの一部に電子タグを取り付け、電子タグが貼付されたテスターを顧客が手に取り、電子タグリーダの上にかざすと、その化粧品に関する詳しい商品情報が端末に表示される「マルチサンプルディスプレイ」などの実験を行う。

このほかにも接客・品揃え・物流の各分野で実験を実施し、化粧品サプライチェーンにおける電子タグ活用の有効性と、顧客自身が電子タグを利用されることによる購買意欲向上や関連商品の購買促進効果などを検証する。

百貨店業界では、すでに婦人靴とアパレルの分野において電子タグを使った在庫管理が実用化されているが、化粧品に電子タグを添付した実験が行われるのは、今回が初めて。

物流分野の実験項目は、ソースタギング・SCMシステムで、資生堂の商品センターで商品(10種類)に電子タグを貼付し、出荷検品・店頭での在庫管理などに利用する。実験場所は、資生堂商品センター(埼玉県深谷市)、「クレ・ド・ポーボーテ」カウンターで、実験で期待される効果は、在庫管理業務の効率化、販売スペースの有効活用による生産性の向上。

そのほかの実験項目
マルチサンプルディスプレイ
電子タグを貼付した化粧水や美容液などのテスター(7種類)を電子タグリーダにかざすことで、タッチパネル型端末に表示される詳しい商品情報を顧客自身が確認することができる。
実験場所=資生堂カウンター

テスター需要予測システム
口紅・マスカラなどのメイクアップ商品のテスター用什器(テスターが置いてある容器)内部に電子タグリーダを組み込み、テスター(49種類)に電子タグを貼付することで、顧客がテスターを手に取った回数をカウントする。これにより、顧客が興味を持った商品の順位を集計し、マーケティングなどで活用できるデータを収集することができる。
実験場所=資生堂カウンター

eカウンセリング
美容部員がカウンターで接客する際に、顧客のカウンセリング履歴、購入履歴などを表示させたタブレットPCを使用し、タブレットPCに取り付けた電子タグリーダに、電子タグが貼付された商品(10種類)やサンプル(7種類)をかざすことで、購入商品やサンプル配布履歴を登録することができる。実験では、50名のモニターを対象に実施する。
実験場所=「クレ・ド・ポーボーテ」カウンター

電子タグ@ホーム
顧客が、電子タグが貼付されたサンプルや商品を持ち帰った場合を想定し、自宅での電子タグ活用方法を検証する。今回の実験では百貨店内にパソコン・電子タグリーダを設置した仮想の自宅環境を用意し、50名のモニターが、サンプルに貼付された電子タグを用いて商品情報収集を体験する。
実験場所=店内に設置する仮想自宅

実験期間中、下記の2つの実験を「協賛実験」として行う。

コスメインフォメーション
タッチパネルディスプレイ・電子タグリーダからなる「コスメインフォメーション」端末を設置。顧客が、電子タグが貼付されたテスター(銀座店:31種類名古屋栄店:41種類)を電子タグリーダにかざすと、その商品のクチコミ情報が表示される。
実験場所=化粧品売場の入口付近
(化粧品売場全体の情報を提供する“電子的なコンシェルジュ”をイメージしていることから、この実験のみ資生堂「クレ・ド・ポーボーテ」以外の他メーカー品にも電子タグを貼付。)

仮想リアルタイムメイクアップシステム
カメラとディスプレイ、電子タグリーダを設置したスタンドを使用し、電子タグが貼付された口紅、アイシャドーなどのテスター(19種類)を顧客が手に取り、電子タグリーダにかざすと、その見本を使って実際に化粧をした顔のイメージ映像がディスプレイに表示される。また、「クレ・ド・ポーボーテ」のイメージメイクアップの仮想化粧体験もできる。
実験場所=資生堂カウンター

問い合わせ
富士通(株)
流通ビジネス本部小売ビジネス第二営業部
電話03-6252-2401(直通)

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