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トラステックスHD(旧軽貨急配)/最終損失149億円、総会後に西原会長退任

2007年05月31日/決算

トラステックスホールディングス(株)(旧軽貨急配(株))が5月30日に発表した平成19年3月期連結決算によると、当期純損失が予想値より25億円悪化した149億4500万円の赤字となった。同社はCLSAサンライズ・キャピタルLPの支援を受けることが決まっているが、創業者の西原克敏会長と西原賢社長は6月28日の定時株主総会で取締役候補とならず、業績悪化の経営責任を明確にするため退任することとなった。

同社の平成19年3月期連結決算は、売上高435億5900万円(前期比8.9%増)、営業損失6億2300万円(前の期は23億4700万円の黒字)、経常損失12億3000万円(同18億8500万円の黒字)。

売上高が増加している要因について、同社は「積み合わせ事業からの撤退が顧客の要請で遅れ、その分売上のかさは増えたが、さらに収益を圧迫する要素となった」と説明。同事業からの撤退で20年3月期の予想では372億7200万円と減少するのが確実。

このほかに軽貨急配マーケットサービス(株)(旧東京野崎運輸(株))、軽貨エクスプレス(株)(旧(株)プラスパ)の2社を2006年4-5月にかけて買収し、2社分の売上高を上乗せした数字となっている。この2社について、同社では「買収した当時から不採算。これに“のれん代”の償却などを合わせ、収益を悪化させる要因ともなった」。

最終損失が149億4500万円の赤字となったのは、大部分が長期未収入金の債権譲渡と貸倒引当金などを特別損失として計上したものだが、2月24日に下方修正した予想値(124億円の損失)から、さらに25億円の赤字幅拡大となった。この原因として、同社は「積み合わせ事業からの撤退時期の遅れと新たな子会社2社の不採算性が想定だったため」としている。

経営体制は5月31日まで現体制とし、6月1日付けで谷中譲専務が社長に昇格。西原克敏会長と西原賢社長は6月28日の株主総会まで取締役として残るが、一連の業績悪化の責任を明確にするため、同日付で退任する。なお、株主総会ではCLSA社から取締役4人、監査役1人が候補となる。

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