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神戸製鋼所/中国・華東地区で特殊鋼線材の二次加工拠点設立

2007年12月13日/物流施設

神戸製鋼所は12月12日、中国浙江省平湖市に特殊鋼線材の二次加工拠点「神鋼特殊鋼線(平湖)有限公司」を設立したと発表した。神鋼商事と、神戸製鋼系の線材二次加工メーカーである大阪精工・名北工業との共同出資によるもので、主に自動車の重要保安部品である高強度ボルト・ナットなどに使用される特殊鋼線材製品「冷間圧造用ワイヤー」(CHワイヤー)を製造し、日系の自動車部品メーカー中心に販売する。

中国では2010年の自動車生産台数が1000万台(2006年は728万台)を超えるとみられ、日系自動車部品メーカーの進出や能力増強の動きも加速、部品の材料となる特殊鋼線材製品の現地調達に対するニーズも急速に高まっている。

「神鋼特殊鋼線(平湖)有限公司」は、こうしたニーズに対応するため設立したもので、神戸製鋼グループの「特殊鋼線材の製造技術」「二次加工技術」「販売網」などを最大限活用し、日系部品メーカーを中心とする現地ユーザーに自動車の重要保安部品製造に不可欠な「CHワイヤー」を供給していく。

同社では2006年、特殊鋼の主力生産拠点である神戸製鉄所に第5連続鋳造設備を新設した。また、3号高炉の改修工事にも既に着手するなど、高級鋼の供給体制強化に向けて積極的な設備投資に取り組んでおり、中国を含むアジア地域に関する海外戦略としては、神戸・加古川両製鉄所を特殊鋼線材の供給基地と位置付けた上で、ユーザーが進出した現地で二次加工を実施することで柔軟で効率的な特殊鋼線材製品の供給体制を構築し、ユーザーサービスの向上に努める。

具体的には、自動車メーカーの進出が先行したタイで、神戸製鋼出資の二次加工拠点「コーベCHワイヤー社」「マハジャックキョードー社」を通じた特殊鋼線材製品の供給体制を構築している。

また、中国では華南地区で「神鋼線材加工(佛山)有限公司」、華東地区で「江陰法爾勝杉田弾簧製線有限公司」(懸架ばね用オイルテンパー線)を設立しており、両社とも稼動を開始。今後は「神鋼特殊鋼線(平湖)有限公司」も含めて、日系自動車部品メーカー向けを中心に需要が急増している特殊鋼線材製品の供給体制構築を強化していく。

【新会社の概要】
会社名:神鋼特殊鋼線(平湖)有限公司
KOBESPECIALSTEELWIREPRODUCTS(PINGHU)CO.,LTD.
代表者名:董事長津村拓良(神戸製鋼所執行役員)、総経理松永崇(神戸製鋼所鉄鋼総括部次長)
事業内容:CHワイヤーの製造・販売
所在地:中国浙江省平湖市
投資額:約26億円
資本金:12億円(神戸製鋼所50%、神鋼商事30%、大阪精工10%、名北工業10%)
従業員数:約80人
設立時期:2007年11月
稼働時期:2009年4月
生産能力:約2100t/月(第一期)

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