光英システムは4月21日、トラックのCAN-BUSデータを利用して毎秒の燃料使用量を計測できる新型車載端末「K250」の開発に成功、8月から製品出荷を開始すると発表した。
ユーザーである運送会社や荷主からの要望に応えたもので、開発成功によりデジタルタコグラフ、車載システムといった機器がなくてもドライバーに省燃費運転を正確に指導できるデータが取得可能になった。
CAN-BUSデータの中には、エコドライブや安全走行の指導に役立つ、使用燃料量、アクセル、ブレーキ、速度、エンジン回転数などが2本の線を接続するだけで全て取得可能になる。
一部のトラックメーカーから発売された車載端末に燃料使用量を計測可能な製品があるが、自社のトラックだけしか計測できないため、複数のメーカーを利用している運送会社や荷主にとっては、活用が難しい側面があった。
新型車載端末装置は、スピードメータ表示などに利用されているCAN-BUSの技術を応用したことで、どのメーカーのトラックにもこの車載端末装置が搭載可能となった。現在、欧州のトラックメーカーは6社が共通端子を公表して運送会社に利用可能にしているが、光英システムでは「日本では各社が個別に仕様を作り運送会社に公表しないため、この分野のIT化が遅れている」としている。
また、改正省エネ法の施行で荷主に発生する、自社の輸送に燃料をどれだけ使用したかを報告する義務について、荷主は運送会社に使用燃料量を報告するように依頼してきたが、CAN-BUSを利用することで毎秒の燃料使用量を簡単に計測できるため、運送会社にとって荷主ごとの燃料使用量の報告がより適切になる。
光英システムでは今後、デジタル技術を利用してトラックの交通安全とCO2削減のためのエコドライブ機器を作成する計画で「デジタコ以上の高性能な装置を廉価に作成できる時代の到来を牽引していく」としている。
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光英システム/デジタコ不要の燃料使用量計測端末を開発
2008年04月22日/IT・機器
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