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フェデックス/ハイブリッドトラックの総配送距離が200万マイル突破

2008年05月12日/国際

米フェデックスコーポレーションは5月9日、同社が保有するハイブリッドトラックの総配送距離が200万マイル(約320万キロメートル)を突破したと発表した。
同社のハイブリッド車両はこれまで、約8万3000ガロン(約314キロリットル)の燃料、950トンの温室効果ガスの削減を達成。ハイブリッド車両は42%の燃費向上、約30%の温室効果ガス排出量の低減、96%の微粒子汚染の削減を実現しているという。
フェデックスはまた、クリーンカー技術に対する取り組みを拡充しており、今後追加で75台のハイブリッド車を欧米で導入する。この追加導入により、全世界で170台を超えるハイブリッド車を運行することになる。特に北米での商用のハイブリッドトラックの車両数としては最大で、現在利用されているハイブリッドトラック全体の約3分1を占める。
業界で初めてハイブリッドバンを導入したフェデックスは現在、イートン・コーポレーション、いすゞ自動車、イヴェコ社など多岐にわたる企業と協力している。また、アズール・ダイナミクス社製のハイブリッドシステムとフォード社のガソリンエンジンとシャーシを活用したハイブリッド車を20台購入予定で、これは初の商用ガソリンハイブリッドトラックの一つとなる。
フェデックスエクスプレスのグローバル車両担当副社長のジョン・フォルミサーノ氏は「当社のハイブリッド車の運行上の性能と環境面でのパフォーマンスに大変満足している。引き続き、ハイブリッド車などのより燃料効率の良い車両を導入する機会を検討していく」と話している。
フェデックスと環境保護基金(EDF)は、2000年に共同で次世代の配送車両の開発を開始。3年後にイートン・コーポレーションとフレイトライナー・カスタム・シャーシ・コーポレーションの協力のもと、初の商用ハイブリッド配送トラックを導入した。ハイブリッドトラックを推進したことに対し、同プロジェクトは環境保護庁やハーバード大学、ウェストスタート・カルスタートから表彰を受けている。
これまで、フェデックスとEDFは多くの企業がクリーン技術を使用したトラックを開発・購入するよう働きかけてきた。フェデックスとEDFはまた、市場が発展している期間にクリーン車両を導入する際にかかる割高な資本コストを相殺するために、国や州、地方の各政府に対し追加の奨励金を提唱している。
フェデックスは、商用の中型・大型トラックの温室効果ガスの排出量や燃料消費量の削減を盛り込んだ燃料効率の基準設定を公に呼び掛けている唯一の輸送会社である。また、2007年に環境保護庁が国のエンジン基準を設定後、ハイブリッド車に搭載する小型で燃料効率の良いエンジンの必要性を支持してきた。
このほか、環境負荷の低減と省エネにつながる保有車両と自社機の効率性向上に向けて継続的に取り組んでおり、最も効率の高いサイズの車両を各配送ルートで運行できるよう、過去5年間にわたって配送ルートの最適化を図ってきた。その結果、全体の25%以上をよりコンパクトな低燃費の車両に切り替え、5000万ガロン(約19万キロリットル)を超える燃料の節約を実現。
また、機体幅の狭い保有機のボーイング757型機への切り替えを開始しており、最大36%の燃料消費量の削減、貨物積載量の20%向上などの環境負荷軽減につなげている。さらに、現在国際線で運航している航空機に比べて、一段と貨物積載能力が高く、18%の燃料消費量低下を実現するボーイング777型機を購入する方針。これらの保有機の切り替えにより、炭素排出量の大幅な削減も実現する、としている。

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