近鉄エクスプレス／シンガポール-ビンタン島輸送に専用チャーター船サービス

近鉄エクスプレスは6月9日、シンガポール法人のKWEシンガポールが日系物流業者として初めて、シンガポールとビンタン島（インドネシア領）間の輸送で、専用チャーター船による輸送サービス開始すると発表した。新サービスは6月から開始する。
ビンタン島はシンガポールから南東46キロメートルの沖、インドネシア領に位置し、リゾート地、またボーキサイトの産地として知られる。ビンタン島内のビンタン工業団地には日系、シンガポール系、インドネシア系の電子部品、繊維関連企業の工場が20社近く進出しており、シンガポールとの間で部材や半完成品の輸送が行われている。
従来、ビンタン島への輸送は地元の貨物船運航会社が独占的に行っていたが、顧客からの輸送時間短縮、コスト削減、品質向上などの要望に応えるため、KWEシンガポールによる専用チャーター船サービスを開始することにしたもの。
新サービスの輸送対象貨物は、シンガポール空港に到着し、ビンタン島に転送される輸入貨物、ビンタン島で生産され、シンガポール空港経由で他国へ空輸される輸出貨物、シンガポール・ビンタン島間で輸送される貨物、地元の貨物船運行会社との契約により、チャーター船を単独で配船。
輸送時間は、ビンタン島向けで現状、最短で手配依頼を受けてから翌日中または翌々日午前中の配送となっていたものを、最短で手配依頼から翌日午前中の配送に短縮。
ビンタン島発でも、現状では最短で手配依頼の翌日朝にシンガポール空港搬入となっていたが、手配依頼日の同日夕方にシンガポール空港に搬入する。
チャーター船の運航スケジュールは月曜から土曜日の毎日1往復。チャーター船への積み下ろし作業はKWEシンガポール独自のオペレーションで対応する。
近鉄エクスプレスでは「今後、KWEシンガポールでビンタン島への進出企業に対する新サービスの販売を強化し、取扱い物量の増加に応じて貨物船サイズも変更していく」としている。