日立製作所は9月8日、日立産機システムと共同で、障害物を避け自律走行しながら物品を運搬する、リチウムイオン電池駆動の次世代物流支援ロボットを開発したと発表した。移動速度は時速3.6km、搬送重量は20㎏。
＜次世代物流支援ロボット＞
今回開発したロボットは、従来機種のエミュー、エミュー2に搭載した自律走行機能や障害物回避機能に、その場回転や真横移動などを行う四輪独立操舵機構を付加し、新開発したもの。
導入した場合これらの機能で、現場のガイドラインが不要になり、歩行者が搬送経路を横切るような場合にも作業が継続できる。無人搬送車に比べ、作業効率が向上し、複数ロボットを1台の機器のように連動させ搬送する連携走行機能で、運搬量の変動にも柔軟に対応できるなどの長所があるという。
またカメラやセンサーを追加すれば、棚卸作業の自動化などにも対応可能になる。日立製作所は今後、物流分野のほかオフィスや空港など、様々な場面・局面で物品の搬送や人をサポートするロボットの開発を進めるとしている。
主な仕様は、寸法 が幅60cm、奥行き60cm、高さ85cm (荷台までの高さ60cm)で、重量60kg (電池込み)。搬送重量は20kgで、移動速度3.6km/h (1m/s)、移動機構は全方位移動ができ、電源はリチウムイオン電池。
9月9日から東京ビッグサイトで開催される国際物流総合展2008に参考出展する。
