三菱化学は2月23日、テレフタル酸事業の事業構造改革を図るため、松山工場におけるテレフタル酸製造プラントと水島事業所におけるテレフタル酸原料であるパラキシレンの製造プラントの停止を決めたと発表した。
さらに、テレフタル酸事業に関する本社機能の一部を日本からシンガポールとインドに移転することも決めた。
国内におけるテレフタル酸需要は減少傾向に歯止めがかからず、これまであらゆる観点からの合理化と収益改善努力を続けてきたが、今後の収益向上は困難であると判断したことから今回のプラント停止を決定した。
停止時期は松山工場テレフタル酸製造プラントは2010年12月、水島事業所パラキシレン製造プラントは2010年5月を予定している。
また、テレフタル酸事業は、国内プラント停止を決定し、2006年1月に建設に着手したインド（西ベンガル州ハルディア）における最新技術によるテレフタル酸製造プラントが2月末に完工し、6月に商業運転を開始する予定で、今後ともアジアを中心とする海外で強化していくことになる。
このため、ビジネスに関する本社機能をことし6月を目途にシンガポールに、技術に関する本社機能をことし末目途にインド（西ベンガル州ハルディア）にそれぞれ移転する。
なお、テレフタル酸事業の最終的な事業責任は日本に残す。
