日本貨物航空は5月29日、航空パレットに装着する貨物固縛用のネットに新素材ダイニーマを採用した超軽量カーゴネットを導入したと発表した。
超高強力ポリエチレン繊維のダイニーマを素材に英アムセーフ ブリッドポート社が製品化したもので、日本の航空会社としては初導入となるという。
ダイニーマ製のネットは従来の同社製カーゴネット1枚の重量18kgに対し、7.8kgと軽く、日本貨物航空が運航しているボーイングB747-400F1機の全パレット39枚にこのネットを使用した場合、合計約400kgの軽減ができる計算になる。
このため燃料消費量はドラム缶約370本分/年の削減を図ることが可能。また素材強度の向上により耐久性にも優れ、耐用年数は従来の3年から5年に延命化される。更に、水分を吸収しにくい素材のため、雨天時、水分吸収によるネットの重量増加を抑制することも可能となる。
日本貨物航空は現在ノルウェーのULDメーカー、ノルディスク社が開発中の軽量型パレットの試験運用に協力しており、この軽量型パレットは、従来比で1枚あたり9kgの軽量化が見込まれる。パレットが実用化された場合、ダイニーマネットと併せた重量削減効果は1機約750kgとなる模様。