出光興産は6月11日、アラブ首長国連邦のドバイに100%出資の出光ルブ中東アフリカ(FZE)を6月7日に設立したと発表した。
中東地区での潤滑油事業は、100%出資会社出光ルブヨーロッパがシャールとAUCと締結した製造販売のライセンス契約をもとに、シャールとAUCが潤滑油を製造販売し、出光ルブヨーロッパが技術サポートを展開してきた。
中東地区の潤滑油需要は2002年以降急激に増加しており、出光興産の同地区での年間取扱数量も2002年から2008年までの7年間でほぼ2倍の約1万6000kになった。また、2009年の潤滑油需要も増加が見込まれているほか、アフリカや湾岸諸国以外の中東諸国、パキスタンなどの西アジア諸国でも、需要の増大が見込まれる。
同社は、中東地区やアフリカなど周辺諸国での販売体制の強化を目的に、交通アクセスの良いドバイ空港フリーゾーン内に100%出資会社、出光ルブ中東アフリカを設立することにした。2009年7月から営業を開始し、2012年には2万klの販売を目指す。
シャール、AUCとは引き続きライセンス契約を締結し、当面は2社が製造販売を継続して行う。今後の販売体制については、国ごとの状況、需要家ごとの状況も踏まえ、段階的に出光ルブ中東アフリカが直接需要家に販売する体制に切り替えていく。