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帝人/ポリエステル繊維事業の構造改革で、タイで基幹生産

2009年08月03日/SCM・経営

帝人は8月3日、ポリエステル繊維事業の構造改革を決定し、2010年度には当期純利益の黒字化を目指すと発表した。

構造改革の内容は、グローバル最適生産・販売体制の構築で、タイのグループ会社を原糸・原綿の基幹工場とし、後加工を含めた中国・東南アジアの各拠点をネットワーク化して、重要市場である日本市場、成長する中国市場、そして欧米市場に向けて、グローバルに統合された生産・販売体制で供給していく。

このため、ポリエステル繊維「テトロン」の創業の地である松山事業所は、研究開発機能を除き、ポリエステル長繊維と短繊維の生産を中止し、松山事業所で行っていたポリエステル繊維の生産は、タイのグループ会社に移転し、強化・拡充して基幹生産拠点とする。

これにより、松山事業所は研究開発拠点としての機能を担い、徳山事業所と岩国事業所は高付加価値製品の生産に特化する。

徳山事業所と松山事業所で生産しているポリエステル短繊維は、2010年度に徳山事業所に生産を一元化し、海外において、タイのグループ会社における生産を拡充し、国内外でのプロダクトミックスの最適化を図る。

岩国事業所におけるポリエステル工業繊維の生産は、2011年度までに不採算分野の縮小、および強みを活かせる分野への集中を進め、タイのグループ会社とのプロダクトミックスの最適化を図る。

原料重合事業は、原料のコスト競争力強化を目的に、国内におけるポリエステル繊維向けの重合生産を停止し、タイのグループ会社の重合生産に移行し、原料リサイクル事業は引き続き注力事業として継続するが、徳山事業所でのリサイクル生産を2009年度に停止し、松山事業所での「繊維to繊維」リサイクルに集中する。

また、不採算事業の抜本見直しとして、テイジン・モノフィラメント・U.S.社と帝人ネステックスの解散・清算を行なう。

これに伴い、衣料テキスタイルの染色事業については、国内の協力加工場および中国のグループ会社である南通帝人有限公司(中国江蘇省南通市)への移管を進め、カーシートの染色事業は、帝人グループ会社または他社とのアライアンスによる事業の継続を図る。

さらに、バリューチェーンの構造改革として、既成の流通にとらわれない新機軸の垂直統合や水平統合、他産業との連携など、アライアンスの積極的な活用により、市場ニーズへの対応力を強化し、成長の機会を追求する。

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