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大日本印刷/短納期小ロット対応書籍専用ライン稼働

2009年10月20日/IT・機器

大日本印刷(DNP)は10月20日、短納期・小ロットに対応した書籍専用ラインを埼玉・南埼玉郡の白岡工場に新設し、同日製造サービスを開始すると発表した。

文庫や新書、コミックスなどの書籍の再版を、短納期・小ロットで行いたいという出版社のニーズに応えたもの。製造ラインは、最新の製造設備とDNP独自のノウハウを組み合わせることにより、短納期・小ロットだけでなく、柔軟な寸法仕様や「PUR(無せん綴じ)製本」に対応する。

白岡工場内で印刷から製本までを一貫製造することで、工場間の移動時間が不要となった。工場内でも、最短距離で製品の移動が行えるよう製造装置の配置を工夫し、再版の場合、最短で入校後5日間で納品という短納期を実現した。校了から納品まで、材料の入荷情報や作業進行情報をすべてネットワーク管理しているため、出版社からの進捗確認に対して、進捗状況をリアルタイムで回答することができるのが特徴だ。

印刷にはオフセット輪転印刷機を使用。輪転印刷機は、ロール状の連続用紙に表裏両面を1度に印刷することができるが、インキ量や印刷速度を調整する製造準備に時間がかかるため、大量生産に使用されることが多く、小ロット印刷では枚葉印刷機が主流となっている。

枚葉印刷機は断裁された用紙1枚ずつ表面と裏面の2回に分けて印刷するため、製造時間が輪転印刷機に比べると長いという課題がある。DNPは、印刷する絵柄を分析してインキの投入量を自動で判断するシステムなどを活用して製造準備時間を削減し、輪転印刷機の小ロット対応を可能とした。

新製造ラインの生産能力は、1時間あたり最大2万4000冊に達する。今後は、サ-ビスを積極的に推進し、受注状況に応じて製造ラインを拡張していく考えだ。

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