森精機製作所は11月20日、新株発行によるおおよそ180億円の資金調達を発表した。
増資による手取概算額合計上限181億7624万円については、60億円をソニーの100%子会社であるソニーマニュファクチュアリングシステムズ(SMS)の計測機器事業の譲受資金にあてる。63億円を投融資に、残額を生産効率改善を主な目的とした設備投資に充当する予定だ。
SMSの計測機器事業を譲り受けることにより、マグネスケールの内製化を行い、工作機械の精度向上、量産によるコスト低減を図っている。譲受資金としては60億円を予定しているが、SMSの財産の状況については現在デューデリジェンス中であるため、今後変更される可能性がある。
投融資の内訳は、MG Finance GmbHへの出資金に13億円、海外生産拠点であるモリセイキ International SA(DIXI)での生産品目拡充のための設備投資や運転資金などに15億円、独ギルドマイスターとの共同販売・サービス開始を目的に拠点統合を行ったタイのモリセイキマニュファクチャリングにおける展示機、在庫機の拡充や運転資金などに10億円、海外拠点におけるテクニカルセンターの拡充に25億円を充当する予定だ。
主な設備投資は、ベアリングの内製化や生産効率改善のための設備投資、顧客満足度向上のためのシステム関連投資を予定している。