商船三井は4月8日、次世代船シリーズの第3弾として大型鉄鉱石専用船「ISHIN-3」の構想を発表した。
構想では、排熱エネルギー回収効率をさらに向上し、大型主機の排気ガスから熱エネルギーを最大限に回収。電気変換したエネルギーを推進力として利用し、環境負荷の大幅に低減する。
主機にかかる負荷が低い領域で、給気量を最適にコントロールできる過給システムと電子制御エンジンを採用し、低速航海中もCO2排出量を削減。これらの導入と新技術の複合採用で、CO2排出量を30％削減する。
商船三井が参画中の風力推進船「ウインドチャレンジャー計画」の開発が進み、ビジネスモデルが確立されれば50％以上削減できるとしている。
このほか、塗膜にできる微細な凹凸に水をとらえて凹凸部分を減少させ、摩擦抵抗を少なくする超低摩擦型船底塗料の次世代型を採用。船体後部甲板上などに太陽光パネルを設置し、大洋航海中に発電された電力を推進力の一部に使用する。
得られた電力を大容量のリチウムイオン電池に充電し、この電力を港内航行と停泊中の船内電力に利用する。
