商船三井が発表した社長年頭あいさつによると、芦田昭充社長は環境負荷低減の次世代船シリーズの実現性に自信を示した。
同社は、環境問題への取り組みの一つの回答として、環境負荷を軽減する次世代船シリーズの開発を進めている。すでにCO2の排出を50％削減する「ISHIN-I（自動車船）」、「ISHIN-II（フェリー）」の構想を発表している。いわゆる近未来船ではなく、確立された既存技術の活用で今日ほぼ実現可能なもので、現実を踏まえたエコシップとして提案する方針だ。
景気後退の直撃を受けて赤字を計上しているコンテナ船事業は、スクラップ、返船、係船、減速航行などで輸送能力を減らし、全世界で荷動きの減少に合わせて営業組織を縮小するなど広範な対策を通じて、約460億円のコスト削減を進めている。
今後はコンテナ船事業の赤字を大幅に縮小させるが、3～4年間は厳しい状況が続く。その間は2009年度のような大きな損失は出さず、わずかでも利益を確保できるようにしたい。
