横浜ゴムは5月12日、全国のMB（マルチプルビジネス）販売会社8社と横浜ゴム本社の工業品販売部門の一部機能を統合し、新たに横浜ゴムMBジャパンを10月1日付で設立すると発表した。
営業機能の統合による顧客対応力の充実、1社化による戦略性にすぐれた事業運営体制の確立、社内カンパニー制導入による地域密着型営業の増強など、抜本的な組織再編によって国内市場の販売力を強化する考えだ。
横浜ゴムの工業品部門は、建設機械、自動車、鉄鋼、土木・建築など産業分野向けにホース、建築用シーリング材、接着剤、コンベヤベルト、土木商品などを製造販売している。国内市場において「顧客目線の営業」を実現するためには、顧客に近い販売会社の営業力とメーカーのバックアップ機能を統合し、一体感を持った組織運営、意思決定のスピードアップによる顧客満足度の向上が欠かせないと判断した。
横浜ゴムは2006年度から、創業100周年にあたる2017年度に向けた中期経営計画グランドデザイン100（GD100）に取り組んでいる。2009年度からスタートしたフェーズＩＩ（2009～2011年度）では「高質な成長」をテーマに、いかなる経営環境にあっても成長を維持できる質の高い企業基盤の確立を目指している。
同テーマのもと、工業品部門では、高圧ホースや、海洋商品など国際競争力にすぐれた製品の海外販売強化、太陽光発電モジュール用シール材、電化製品／電気・電子部品向け接着剤など新規成長分野への進出を2本柱にしている。
同時に事業基盤強化の一環として国内事業の構造改革に取り組んでおり、横浜ゴムMBジャパンの設立は同取り組みの一環。
