日本郵船は5月28日、郵船航空サービスと、NYKロジスティックスジャパン（以下：NLJ）の事業譲渡契約を締結した。
両社は、10月1日に発足する新会社「郵船ロジスティクス」への物流事業統合のため準備を進めてきており、2月の時点でNLJの物流事業を現金対価の吸収分割か、事業譲受で郵船航空サービスに統合することで合意していたもので、今回、郵船航空サービスとNLJとの統合方式を事業譲渡と決定した。
このため、郵船航空サービスはNLJから国際複合一貫運送事業とその代理店業、貨物利用運送事業などの事業を10月1日付で譲受する。両社は承継資産の譲渡価格を1億7000万円とすること、郵船航空サービスの本社を東京都港区への移転も決めた。
海外での事業統合で、統合後は郵船航空サービスの航空フォワーディング、NYK LOGISTICSの海上フォワーディングなどを組み合わせ、顧客目線での最適な物流を提案する。
中国向けでも、郵船航空サービスが構築した物流体制に、NYK LOGISTICSの中国での国内輸送網を繋ぐなど、両社を合わせた商権と経営資源をベースに中国国内市場へのアクセスを強化したサービスを提供していく考え。
海外事業は両社で協議を継続し、2011年4月～2012年3月をめどに順次統合する。現在は海外4極の地域マネージメントと世界の約40か国の両社の拠点国に国内同様に分科会を設立し、統合の準備を進めている。
