住友重機械工業は8月30日、中国河北省にある唐山工場における設備投資を決めたと発表した。
来年にかけて総額100億円強の追加設備投資を実施する。
住友重機械（唐山）有限公司では、35億円投資する。現在月産500～700台の生産能力を1250台に向上させる。住友建機（唐山）有限公司では、71億円投資する。年産2000台を5000台に増やす。
中国市場での販売を強化するため、2007年12月に唐山工場を設立し、2009年2月に生産を開始している。工場稼動が順調に軌道に乗っていることもあり、前倒しで生産能力の増強を行い、引き続き市場の拡大が見込まれる中国に対する展開を、積極的に推し進める必要があると判断した。
変減速機は、同社グループがグローバルに事業展開をする中で、中国国内においては天津と上海の2か所にもすでに工場を開設し、中国全土に販売を行っている。唐山工場では、中大型減速機であるギヤボックスの生産をしており、現在は鉱山機械向けの中型減速機や、水処理場などインフラ向けの機種をそろえている。生産台数を増やすとともに、鉱山機械向けの大型機種や製鉄機械向けの特殊機種などの新しい商品も加え、対象市場を拡大していく。
油圧ショベルは、初の海外工場として2009年6月から唐山工場で生産を開始した。現在当初の生産計画を前倒ししてすでにフル生産の状況にあり、今年度は年間2000台を生産する。
市場の拡大に供給が追いつかない状況から、設備を増強して年間3000台規模へ生産拡大する計画だったが、中期的に見ても供給不足が懸念されるため、生産能力年間5000台に向けて、隣接する土地の取得と工場増設、設備投資を合わせて総額71億円の投資をする。
