東京ガス100%出資子会社である東京エルエヌジータンカーと商船三井は8月31日、商船三井が保有する「船上再ガス化装置付LNG船」に関する合弁会社の株式の1.5%を東京エルエヌジータンカーに譲渡する契約を結んだと発表した。
SRVジョイントガス社が「GDFスエズ ネプチューン号」を保有し、SRVジョイントガスツー社が「GDFスエズ ケープ アン号」を保有し、株式の一部譲渡後は、2社について、それぞれホーグLNG社50%、商船三井48.5%、東京エルエヌジータンカー1.5%保有となる。
「船上再ガス化装置付LNG船」は、出荷基地で液化した天然ガス(LNG)を積荷として運び、船上で再び天然ガスに気化させて、海底に延びている天然ガスの受入パイプラインに直接送り込むことができる。通常のLNG船として陸上のLNG受入基地にLNGを搬送することも可能だ。同船は、陸上にLNG受入基地を新設するか、増設を行わずにLNGの輸入を可能にする、新しいLNGの輸送・受入技術の一つになる。
商船三井は、ホーグLNG社と設立した合弁会社を通じて共同保有している「船上再ガス化装置付LNG船」2隻を、米国東岸ボストン沖合のLNG受入基地「ネプチューンLNGディープ・ウォーター・ポート」向けに、GDF SUEZグループに長期傭船している。
柔軟なLNG輸送体制の構築のため、さまざまなLNG関連技術の知見蓄積を目指す東京ガスグループと、多様化する顧客ニーズに対応するため、幅広いLNG輸送サービスの提供を目指す商船三井との意向が合致し、ホーグLNG社の合意を得て、同合弁会社の株式の一部譲渡に至った。