米国ゼポが9月7日に発表した、米国税関AMSデータに基づいた8月度海上輸入実績は7.83%増だった。
そのなかでアジア主要10か国(中国、韓国、香港、台湾、日本、シンガポール、タイ、インド、マレーシア、ベトナム)からのコンテナ本数(TEU)実績は、横ばいだった7月に比べて7.8%増、昨年同月比では25.2%増だった。ただ、日本発の8月実績は前月比0.9%減と横ばいだった。
アジア10か国からのコンテナ貨物量TEU シェアは、中国を追う4か国(韓国、日本、香港、台湾)がシェア順位を争う形で推移している。
中国と4か国(韓国、香港、台湾、日本)のTEUの月別推移を見ると、韓国、と香港が日本を越えて、2、3位争いをしている形となった。
香港と韓国からの輸出実績について注目されるのは、トランシップ(Transshipment)の占める割合が大きく、自国以外の場所を荷受地(Place of Receipt)とする貨物が、香港の場合52%, 韓国の場合も50%(8月実績)あり、特に中国からのトランシップが香港の場合で36%, 韓国では22%(同上)を占めている。
香港の場合、歴史的にも Entrepot Trade は伝統的な発展基盤だが、現在の対米TEU月別推移を見ると、中国からのトランシップの伸びは中国全体の成長カーブには連動しないで、ほぼ横ばいの状態。中国以外のアジア諸国からのトランシップはベトナム、タイ、インドネシア、マレーシァなどが残り(22%)の上位を占めている。
韓国は釜山港を背景に、中国からのトランシップ量が、香港における中国分とほぼ同じ量(4~5万TEU)で推移している。日本(おもに博多港)からのトランシップは2番目のシェア(約5%)を占め、残りはベトナム、インドネシア、台湾などがつづき、韓国発米国向けTEU の半分がトランスシップ分で構成され、アジアのハブ港の役割を果たしている。
対米輸出アジアトップ5 (中国、韓国、香港、台湾、日本)のTEU シェアを比較するとき、Port of Loading (積出港)ベースの統計を、Place of Receipt (荷受地)ベースに置き換えてみると、香港、韓国、のシェアは下がり、日本、台湾との4か国間のシェアは接近する。中国のシェアはさらに大きくなり、トップ5の間では77% (日本は8%)となる。
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