タキロン(株)は10月10日、プラスチック製ナミイタメーカーの大日本プラスチックス(株)の株式、経営権を、同社の出資者であるダイセル化学工業(株)、(株)トクヤマの2社から買収することで大筋の合意をし、基本合意書を締結したと発表した。
当面は60%を取得し2、3年後をめどに100%出資へと移行する考え。今後デューデリジェンスなど具体的な作業を進め、2007年末をめどに本契約を締結する。
タキロン、大日本プラスチックスの両社はともにプラスチック製のナミイタ、ネット、暗渠用パイプを主力事業としているが、原油価格の高騰など原材料価格の急騰で収益が圧迫されていた。
また、国内需要が頭打ちのため、両社とも「現状のままでは今後の拡大も期待できない」として、ブランド力のある製品を持つ両社が資本関係を背景に、収益拡大を狙う。
また、タキロンの東日本、西日本の両物流拠点を活用し、共同配送を実施することで配送コストの削減と配送レベルの向上を図るとしている。
経営権取得に伴うグループとしてのシナジー効果は、両社併せて年間十数億円の営業利益増加になると想定し、共同配送のほか①生産拠点の集約によるコスト競争力の強化②土木資材事業移管による営業の集約③原材料調達の集約④相互の販売ルート活用――などを実施する。
株式売買で、タキロンは大日本プラスチックスの全発行株式の60%を取得することで合意しており、12月末に(株)式場と契約を締結する。