IBMグループのアイログは6月26日、製造業向けに生産計画と詳細スケジューリングソリューションの最新版の提供を開始すると発表した。
IBMとIBMのビジネスパートナー経由で同日から販売され、製品ライセンスは1工場当たり1380万円からとなっている。
最新版のIBM ILOG PPO 3.2は、主にプロセス製造業やプロセス加工工程のある製造業向けに生産計画と詳細スケジューリング立案などに貢献するソリューション。特に、複雑な製造工程を持つプロセス製造業固有の制約条件をモデル化し、現状に即した最適なプランとスケジュールの策定を支援する。
今回の最新版3.2では、旧バージョンの3.1で追加された需要変動から自動的に安全在庫を把握する機能を強化。安全在庫目標に基づき生産計画を立案する従来の方法に比べ、在庫コストの25％、段取り替えに関わるコストの27％の削減が確認された（自社比）。この機能強化で顧客の生産ライフサイクル全体が最適化され、サービスレベルにマッチした高品質の生産計画が作成できる。
このほか、生産計画担当者などの計画作成部門と工場責任者などの生産現場の双方が、同期しながらwhat-if分析でビジネスシナリオを作成・分析できる機能も強化した。各ユーザーは複数のシナリオを重要生産指標と比較することで、事業目標を効率よく達成できる計画案を選択できる。
さらに、計画/スケジュールの変更機能も強化され、柔軟に生産スケジュールを変更できるほか、修正したプランへの評価・検証も簡便性が増した。これらの最適化されたパフォーマンス機能で、旧版と比べ、生産計画担当者が潜在的な問題解決の所要時間を最大5倍（自社比）に短縮できたという。
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