独の郵便事業会社であるドイツポスト・ワールドネットの2004年の中間決算は、税金などを差し引く前の営業利益(EBITA)が前年同期比14.5%増の16億8200万ユーロ(20億6880万米ドル)となった。第2四半期は、EBITAは前年同期比45.2%増の7億5200万ユーロ、純利益は同2倍近い2億8000万ユーロをそれぞれ計上した。
同社のグループ全体の収入は、上半期が9.6%増の210億ユーロ、第2四半期が11.6%増の105億ユーロ。上半期に独国外で得た収入は、27%増の99億ユーロとなり、全体の47%を占めた。
同社が02年11月にスタートした、独国内の郵便施設の自動化やITコストの削減などの「スターバリュー・クリエーション・アンド・インテグレーション・プログラム」により、上半期は1億7800万ユーロの利益を生み出したもよう。同社は、スターバリュー導入後、来年末までの3年間で、合計14億ユーロの利益を生み出すと予想している。
上半期の好業績を踏まえ、同社は、通期のEBITAの予測について、当初の前年比5-10%増から12.5%増に上方修正し、少なくとも36億ユーロに達するとしている。
事業分野別にみると、郵便事業は、第2四半期の営業収益が15%ほど増加し、上半期の収入は前年同期比1.5%増の62億9000万ユーロを計上した。EBITAは前年同期の11億6200万ユーロから11億6800万ユーロに増大した。
エクスプレス事業は、上半期の収入が26.3%増の87億ユーロ、EBITAが35%増の1億3900万ユーロとなった。特に収入は、米国を中心とした地域が大きく伸びた。これは、昨年8月にエアボーン・エクスプレスを買収し、ドイチェポスト傘下のDHLとネットワーク面で統合させた効果が出たものとみられる。
ロジスティクス事業は、上半期の収入が14.9%増の32億ユーロ、EBITAも50.6%増の1億1600万ユーロとなった。これについては、グループ企業であるDHL、ダンザスによるシー・アンド・エア輸送サービスが好調だったことが背景にあるとしている。