住友商事(株)は、4月から自動車部品の二次・三次サプライヤー企業の支援事業を開始する。
第一弾として、アジア地域に進出を検討中の日系企業を対象に、「Asia Express」の名称で大きな資金・リスクの負担なく柔軟・迅速にアジア工場設立・稼動が可能となるパッケージサービスを提供する。
日本国内には、優れた技術開発力や人材の有効活用を検討しながら、資金面やリスク面で海外進出を踏み切れない企業が多数存在する。今回のサービスは、対象を中小の自動車部品メーカーに絞り、日系企業の優れた技術や人材のアジアでの再発掘・再活用を目指すもの。
住友商事は、3月24日、金融面での支援体制を整える為、日本アジア投資(株)のシンガポール法人ジャイク・アジアキャピタルが、タイ地場のベンチャーキャピタルVNETキャピタルと共に創設する「タイ自動車SME(中小企業)ファンド」へ出資した。
住友商事は、今回の出資により、タイへ進出予定の日系企業に対し経営が軌道に乗る迄、資金需要の一部を同ファンドよりの出資でカバー出来る様に斡旋する。
また、同ファンドは、優良な地場企業も投資対象としており、それら地場企業の購買・マーケティング・輸出を支援するとともに、優良な地場企業との提携や合弁を希望する日系企業に紹介していく。
タイでは、日系自動車メーカーが大半のシェアーを握り、日系部品メーカーも多数現地進出済みだが、輸出を睨んだ各社の大幅な増産計画により、素形材やその加工補助材を中心に部品の供給が追いつかない状態にあり、一層の日系技術導入や優良な地場産業の育成による部品産業の裾野拡大が急務になっている。
「Asia Express」は、タイ向けに同ファンドを活用する他、アジア各国に進出を検討している日系企業に対して、海外工場設置に必要な以下のサービスを提供し、支援する。
・ 住友商事の現地法人を通じた現地環境・制度への適応支援、現地中小企業金融の斡旋等。
・ 設備・資材のターンキー手配及び独自のバッテリーチャージャーを使った工場レイアウト支援。
・ 住商が持つ海外工業団地(中国、インドネシア、ベトナム、フィリピン)への入居斡旋や物流センターを活用した国際物流の請負い。
・ 住商リース株式会社及び住商オートリース株式会社との提携により、設備・自動車・産業機械等のリースによる設備投資の負担軽減。
・ インターネットを使用した現地従業員の教育・研修。
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住友商事/日系自動車部品メーカーのアジア進出支援事業開始
2003年04月02日/未分類
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