大陽日酸(株)が筆頭株主(16.6%出資)である液化炭酸(株)と大陽日酸100%子会社の日本炭酸(株)の両社が株式移転により持株会社を設立することに合意し、両社の間で「共同株式移転基本合意書」を締結した。
合意書に基づき、液化炭酸と日本炭酸の両社はことし9月29日に持株会社「日本液炭ホールディングス(株)」を共同で設立し、大陽日酸グループとして炭酸ガス事業の再編・統合を推進する。
さらに、3年後を目処に大陽日酸本体の炭酸ガス事業部門を併合し、大陽日酸グループの炭酸ガス事業を完全統合する。
炭酸ガスは、ドライアイスとして食品などの冷却保存に使用されるほか、飲料用や食品凍結、鋼板など金属溶接時のシールドガスとして大量に使用される主要な産業ガスのひとつ。
空気から分離する酸素・窒素・アルゴンと違い、炭酸ガスは主に石油精製、化学品および製鉄等の製造プロセスにおいて発生する副生ガスを粗原料として精製している。
炭酸ガス事業は、全国展開の製造拠点を確保し、需要先への物流効率に優れた拠点網を構築することが重要な戦略となる。
平成16年10月に日本酸素と大陽東洋酸素が合併したことにより、日本酸素が筆頭株主の液化炭酸(出資比率:16.6%)と大陽東洋酸素の100%子会社である日本炭酸が同じ大陽日酸グループの関係会社となった。
これを契機に、まず両社共同の持株会社を大陽日酸の子会社として設立し、その3年後を目処に大陽日酸本体の炭酸ガス事業部門を合わせ完全統合することが、大陽日酸グループとしての炭酸ガス事業基盤の強化と顧客への更なるサービスの質の向上に繋がるとの判断した。
炭酸ガス事業統合は、大陽日酸本体を含め、グループ3社が分散して所有・運営している原料ガス供給拠点ならびに物流拠点を統合し、精製効率・物流効率の一層の向上による事業競争力の強化を図る。
さらに、戦略的な事業展開と効率的な事業運営により、顧客に対する安定供給体制の構築とサービスの向上を行うことで、強固な事業体を形成し炭酸ガス業界第一位のポジションを確かなものにする。
共同持株会社の概要
設立日:平成17年9月29日
商号:日本液炭ホールディングス(株)
本店所在地:東京都港区
資本金1億円
発行株式数14,000千株(授権株数:56,000千株)