(株)プラネットの国内初の本格的インターネットEDIサービス「SMOOTHEDI(スムース・イー・ディー・アイ)」をライオン(株)が、昨年末より利用を開始した。
ライオンは、最も通信量の多いEDIデータ種である、卸売業から受信する販売データについて、従来型のEDIからSMOOTHEDIへの切換えを行い、年末から年始にかけて順調に稼動している。
これによって、ライオンでは通信時間の大幅短縮を実現し、国際標準への対応、セキュリティの強化、インターネットEDI活用によるノウハウ蓄積などのメリットを追及していく方針。
SMOOTHEDIは、従来型のEDIに代わり、今後の普及が予想される新技術を採用したEDIで、昨年6月には花王販売(株)が利用を開始しているほか、現在、流通業界で複数の企業が利用を検討している。
SMOOTHEDIの特徴は、通信回線としてインターネット網を利用し、安全かつ高速にデータ交換を行なう国際標準のひとつである「AS2(エー・エス・ツー)」手順を用いたEDIサービスで、インターネットを利用する場合に問題となるセキュリティ対策は、PKI(公開鍵基盤)による暗号化を行うとともに、プラネットが「業界認証局」を開設し相手確認のための「電子証明書」を発行する。
さらに、データ形式は伝送効率の良い可変長フォーマットを採用し、国際取引標準コードとして導入される商品コード「GTIN」、事業所コード「GLN」も組み入れている。
なお、文字コードにオープン系システムに対応したASCII-SHIFTJISを採用している。
SMOOTHEDIと従来型のEDIとは、プラネットにて相互のデータ変換処理を無償で行なうため、取引先・得意先が従来型のEDIを使用していても、ユーザーは相手方のシステムを意識することなく、相互のEDI運用が可能となる。
プラネットでは、小売業も含めた、製・配・販の3層により利用可能な「フル装備EDI」を構築し、小売業の次世代EDIへの取組み動向を踏まえつつ、国内の新たなインターネットEDIの普及を進めていく。