NSユナイテッド海運が4月28日に発表した2011年3月期決算は、売上高1271億8400万円(前期比33.7%増)、営業利益73億9400万円(54.2%増)、経常利益58億7300万円(44.9%増)、当期利益32億3600万円(166.3%増)となった。
外航海運市況の内、ドライバルク市況は、鉄鋼原料の最大輸入国である中国向け輸送の船腹需要が伸び悩んだ一方で、大量の新造船竣工に伴う船腹の供給増が加わり、ケープ型撒積船をはじめ全船型において下落した。
タンカー市況も、原油の需給が冬場の需要期を除き総じて緩和したことにより、市況は低調に推移した。
内航海運市況は、鉄鋼メーカーの生産回復や電力会社の高稼働を受けた荷動きにより総じて堅調に推移した。
燃料油価格は、ドル安や中東・北アフリカ情勢を背景にした原油価格高騰に伴い高水準で推移。当期の燃料油平均購入価格はトン当たり約517ドルとなり、前期比では約96ドル上昇した。
対米ドル円相場は、夏場以降急速に円高が進行し、期中平均で86円58銭と、前期比では6円67銭の円高となった。
次期の業績予想は、売上高1380億円(8.5%増)、営業利益39億円(47.3%減)、経常利益32億円(45.5%減)、当期利益25億円(22.7%減)を見込んでいる。