日本貨物鉄道は7月13日、6月の輸送動向を発表し、コンテナ貨物は160万9000トン(前年同月比7.2%減)、車扱いが65万1000トン(10.2%減)だった。
震災による常磐線の不通に加え、山陽線、日本海縦貫線において大雨による輸送障害が発生し、月全体では高速貨262本、専貨10本が運休した。
なお、津波被害により営業を停止していた八戸臨海鉄道は6月2日に、鹿島臨海鉄道は6月7日に営業運転を再開した。
荷動きは、月を通して低調だった。コンテナ貨物は、家電・情報機器が前年を上回ったものの、工場の被災により出荷が減少した紙・パルプ、食料工業品をはじめほとんどの品目が前年を下回った。
家電・情報機器は電力不足に伴う省エネ家電の販売増に加え、地上波デジタル放送への完全移行に伴う映像機器の取替え需要が高まったことから前年を上回った。
食料工業品は震災の影響により清涼飲料水の生産工場が一時的に変更されたことなどから出荷が低調となり、前年を大きく下回った。
車扱貨物は、石油、セメント・石灰石など全ての品目が前年を下回った。セメント・石灰石はセメントが工場の定期修理の実施に伴い減送となった。