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日通総研/国内貨物輸送12年連続マイナス、2012年度はプラスに

2011年12月16日/未分類

日通総合研究所は12月15日、2011・2012年度の経済と貨物輸送の見通しを発表し、国内貨物輸送量は
2011年度は前年度比3.3%減と12年連続のマイナスを、外貿コンテナ貨物は2.4%増、国際航空貨物は4.5%減を予測した。

2012年度は、国内貨物輸送量が1.0%増、外貿コンテナ貨物は4.1%増、国際航空貨物は1.0%増を見込んでいる。

<国内貨物輸送量>
20111218nitsu - 日通総研/国内貨物輸送12年連続マイナス、2012年度はプラスに
単位:100万トン、( )内は対前年同期比増減率(%)
2.2010年度上期まで実績値。
3.実績値は国土交通省の各種統計・資料による。

国内貨物輸送量では、消費関連貨物は、個人消費の低迷に加え、前年度に大幅に増加した水物等の反動減もあって、2%台半ばの減少。生産関連貨物は、上期がサプライチェーンの寸断等に伴う生産活動の停滞や設備投資の不調などにより、多くの品目が低調に推移し、下期も円高等に伴い企業設備投資マインドが盛り上がりに欠けるなかで、引き続き低迷。

建設関連貨物は、公共投資と住宅投資の増加が期待できるものの、被災地における復興需要の発生時期や規模が不透明なことなどから、3%台のマイナスを予測した。

2012年度は、上期は生産等の持ち直しや前年度における大幅減の反動などを受けて2%近いプラスとなり、反動の影響が一巡する下期も前年同期並みの水準を維持できそう。こうしたことから、総輸送量は1.0%増と13年ぶりに増加に転じる。

消費関連貨物は、個人消費が若干上向くことに加え、前年度における減少の反動もあって、1%台半
ばの増加。生産関連貨物は、一般機械、自動車・自動車部品、鉄鋼、石油製品などに堅調な動きが予測されるため、2%台半ばの伸びが期待できる。

建設関連貨物は、大型の公共土木工事の実施が見込めないことから、引き続きマイナスは避けられないものとみたが、公共投資と住宅投資のプラスに加え、被災地から他地域への廃棄物輸送の本格化を受けて、1%を下回る小幅なマイナス。

<外貿コンテナ貨物輸送量>
20111218nitsu2 - 日通総研/国内貨物輸送12年連続マイナス、2012年度はプラスに
単位:1000TEU(実入り)、( )内は対前年同期比増減率(%)
1.主要9港(東京港、横浜港、清水港、名古屋港、四日市港、大阪港、神戸港、北九州港、博多港)における外貿コンテナ貨物量の合計である。なお、全国の外貿コンテナ貨物の中で、主要9港の占める割合は、輸出で89.9%、輸入で89.3%であった(2010 年)。
2.2010年度まで各港港湾管理者資料による実績値。

国際貨物輸送は2012年度の外貿コンテナ貨物の輸出は、震災の影響に伴う減少の反動もあり、上期前
半は高い伸びが期待されるが、世界経済の拡大ペースの鈍化に加え、前年度から続く為替の円高が
下押し要因となり、上期後半以降は伸びが抑えられることから、3.8%の増加。

輸入は、個人消費に力強さは欠けるものの円高効果もあって、主力の消費財は食料品を中心に着実な成長が見込まれ、機械機器も堅調な設備投資の伸びを反映した荷動きが予測されることから、4.3%増。

<国際航空貨物輸送量>
20111218nitsu3 - 日通総研/国内貨物輸送12年連続マイナス、2012年度はプラスに
単位:1000トン、( )内は対前年同期比増減率(%)
1.2010年度まで国土交通省航空局資料(月別実績)を積み上げたもの。
2.輸送量は直送貨物のみで継越貨物は含まない。
3.欧州線は中東・アフリカ・その他線を含む。アジア線は大洋州線を含む。

2012年度の国際航空の輸出は、半導体等電子部品などIT関連貨物は、世界的な需要増加はあるものの、生産拠点の集約、海外移転の進行や円高などの要因により、小幅な伸びにとどまる。

自動車部品も前年度大幅増の反動が懸念されることから、0.2%増とほぼ横ばいで推移。輸入は、消費財では生鮮貨物に期待はできないものの、製造食品が堅調さを維持し、IT関連貨物など機械機器類も持ち直してくることから、1.7%増とプラスに転じるものと予測している。

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