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大林組/自動ラック倉庫の耐震性向上の技術を開発

2014年08月22日/物流施設

大林組は8月21日、地震時の自動ラック倉庫からの荷物の落下を低減できる「TMD(チューンドマスダンパー)制振技術」を開発・実用化したと発表した。

<TMD装置例>
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<TMD制振構造の例>
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開発したTMDは、付設の自動搬送設備を用いてラック最上段に配置できるなど、大がかりな工事を必要としないため、特に既存施設へ容易に適用することが可能。

新築の施設にも採用でき、既存・新築を問わずに、自動ラック倉庫からの荷物の落下を大幅に低減することができる制振技術。

既に多くの高層ビルの風揺れ対策などに使用されているが、この考え方を自動ラック倉庫の荷物の落下低減の機能として採用した。

ラックの最上段に開発したTMDを設置するだけでラック頂部の揺れを2分の1~3分の2に低減することが可能となる。

通常のTMDでは、それぞれ独立した剛性付与装置(バネ)と減衰装置(オイルダンパーなど)を組み合わせて形成するが、今回はその両方の性能を併せ持つ粘弾性体を採用することにより、シンプルかつコンパクトな装置を実現した。このことにより、装置の動作確認、点検、メンテナンスが容易となる。

<自動ラック倉庫耐震技術一覧>
20140822oobayashi1 515x419 - 大林組/自動ラック倉庫の耐震性向上の技術を開発

同社は、自動ラック倉庫の荷物落下低減用に開発したTMD制振技術を、新築物流倉庫や既存の物流倉庫へ積極的に提案・展開するとともに、広く社会に安全と安心をもたらす設計・施工技術を提供していくとしている。

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