日本郵船とWallenius Linesが50%ずつ出資するUnited European Car Carriers社は9月30日、川崎重工業に発注していた自動車専用船2隻のうち1番船である「AUTO ECO(11月下旬に命名予定)」が9月29日、中国の南通中遠川崎船舶工程(NACKS)で竣工し、同日UECCに引き渡されたと発表した。
液化天然ガス(LNG)と重油を燃料とする二元燃料エンジンを搭載し、LNG燃料で航行可能な世界初の自動車専用船。
就航を予定しているヨーロッパ海域には厳しい硫黄分排出規制が導入されているが、LNG燃料は硫黄酸化物(SOx)、粒子状物質(PM)を排出せず、重油に比べ窒素酸化物(NOX)と二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないため、排出規制値を大幅に下回ることができる。
最高水準の耐氷仕様(”1A Super”アイスクラス)を採用し、厳しい氷海域である冬季のバルト海でも年間を通じて安定的な航海が可能。
UECCは、この船の投入を通じて一層のサービス向上と環境負荷低減に努める。
■概要
全長:約181m
全幅:30.00m
夏季満載喫水:9.60m
総トン数:4万2424トン
主機:MAN B&W 8S50ME-C8.2-GI
自動車積載台数:3985台
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