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大和ハウス/川口市にマルチテナント型物流施設着工、東京24区戦略展開

2016年10月21日/物流施設

大和ハウス工業は10月21日、埼玉県川口市に総敷地面積約4.3万m2、総延床面積約9.8万m2の物流施設計2棟を計画しているが、11月1日に1棟目となる延床面積7万1447m2の物流施設「DPL川口領家」を着工すると発表した。

<DPL川口領家の外観パース>
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<位置図>
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建設場所は川口市と足立区の境で、工業地帯の一角。以前は京セラケミカルの工場だったが、入札で購入したもの。

インターネット通販事業者や小売業者、アジアへの配送を手掛ける事業者等、複数のテナント企業の入居を想定したマルチテナント型物流施設として開発。

最大8テナントの入居が可能で、約2200坪の区画から入居できる。各区画に事務所を設置することもできるなど、テナント企業のさまざまなニーズに対応することができる。

首都高速道路川口線東領家ICから約0.9㎞、首都高速道路川口線鹿浜橋ICから約2.8㎞と近接しており、都心まで車で約30分の交通アクセスに優れた好立地。職住近接の就労環境が整った物流施設。

また、都心だけでなく、関東一円へも当日配送が可能で、東北、北陸、東海エリアへのアクセスも容易なため、物流エリアの広域化・複雑化が進む中で、テナント企業のニーズ応えることができる、としている。

設備面では、40ftコンテナ車が各階に直接乗り入れることができるらせん上のランプウェイを採用。あわせて、施設全体で104台分のトラックバースも完備。さらに大型の工場跡地で24時間稼働も可能なため、テナント企業の作業効率を最大限に高めた物流オペレーションの提案ができる物流施設としている。

地震発生時には、荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持し、従業員に安心を提供できるように免震構造も取り入れている。このシステム導入で、揺れを最大で約8分の1に軽減することで、上層階の荷崩れを防ぎ、短時間で事業が再開できるようサポートする。

<大和ハウス工業の浦川竜哉常務>
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浦川竜哉常務執行役員は開発にあたって3つの機能を併せ持つ物流施設を目指していると説明。3つの機能とは「東京24区戦略」、「コールドチェーン機能」、「EC対応」だ。

「東京24区戦略」については、「現在、東京23区内での開発は住宅の密集や価格の高騰などで非常に難しくなっている。そこで、埼玉県川口市、和光市、東京都府中市、神奈川県川崎市の矢向、千葉県浦安市、など東京23区に隣接した場所をターゲットにしている」と浦川氏。

「コールドチェーン機能」では、現在のマルチテナント型物流施設が、コールドチェーン機能に対応が不十分とし、これを差別化のひとつとしている。大和ハウスの開発物件はほぼ全てにおいて対応しているとし、具体例として結露のノウハウ等を挙げている。

「EC対応」では、インターネットショッピングなどで即日納品などの高まりから、立地は高速道路のICからすべて10分以内を条件としている。同社開発案件のすべてがこれに当てはまるという。

そしてこの3つを併せ持つことが、今後競争を勝ち抜くための大和ハウスの当面の戦略としている。

なお、2棟目はBTS型で、開発を進めていく。また、この2棟の他にも、隣接地に第3棟目の開発を計画しており、これもBTS型となる予定だ。詳細は確定していないが、2棟目の敷地面積は約8000坪、3棟目が約2000~3000坪となっている。

■建物概要
名称:DPL川口領家
所在地:埼玉県川口市領家5-5000-2
交通:首都高速道路川口線東領家ICから約0.9㎞
敷地面積:3万1126.26m2(9415坪)
延床面積:7万1447.73m2
構造・規模:プレキャストコンクリート造、地上4階建て
建物用途:マルチテナント型物流センター
着工日:2016年11月1日
竣工:2018年2月(予定)
入居:2018年3月(予定)

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