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JICA/112億円の円借款、ガーナに架橋建設で物流網改善

2016年12月06日/国際

国際協力機構(JICA)は12月6日、ガーナの首都アクラでガーナ政府との間で「東部回廊ボルタ川橋梁建設事業」を対象として112億3900万円を限度とする円借款貸付契約に12月5日調印したと発表した。

ガーナを対象とした円借款貸付契約の調印は約17年ぶり。

ガーナ最大の商業港であるテマ港と、ブルキナファソ国境のクルンググを結ぶ東部回廊上に位置するボルタ川に、西アフリカ最大級の新規架橋(斜張橋 約520m)を建設し、対象地域の輸送能力増強を図り、もってガーナ国内及びブルキナファソ等隣国の経済活性化や格差是正に寄与するもの。

この件にかかる貸付資金は斜張橋、斜張橋に繋がるアプローチ道路等に係る土木工事、建機の調達及びコンサルティングサービス(入札補助、事業全体管理、施工監理)等に充当される。

テマ港やタコラディ港などの西アフリカの主要国際港を有するガーナは、国内向け貨物や周辺国向けトランジット貨物が多く、ガーナの物流網は国内のみならず西アフリカ内陸諸国のライフラインとしても社会・経済的に重要な役割を果たしている。

ガーナの貨物輸送の大半は陸路に依存し、道路交通が貨物輸送の約98%を占めている。しかしながら、ガーナの全国道路網のうち、道路舗装率は幹線道路でも50%程度であり、近年の高い経済成長に伴う物流量増加に対応するため、道路網の拡充が喫緊の課題となっている。

東部回廊上のボルタ川に架かる既存のアドミ橋は、ガーナが独立した1956年に完成して以降50年以上が経過し、老朽化が進み、重量車両の通行に制限が発生するなど、物流のボトルネックとなっている。

新たに斜張橋を建設することで、アドミ橋を経由する既存の東部回廊の代替路線の整備支援を通じて東部回廊の輸送能力を強化し、域内の経済活性化に貢献することが期待されている。

なお、アフリカ開発銀行(AfDB:African Development Bank)との協調融資を予定しており、AfDBは新規架橋を南北につなぐ新道建設(アスツワレ交差点~ボリボ区間:28.3km、ダフール・アディドメ~アシクマ交差点区間:38.4kmの計66.7km)を支援する。

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