商船三井は3月24日、日本海事協会、南日本造船、三和ドック、バルチラジャパンと5社共同で行ってきた「就航船へのSOXスクラバー搭載の検討に関するプロジェクト」を完了し、船級符号への付記を受けたと発表した。
検討成果は日本海事協会の鑑定を受け、検討対象船とその同型姉妹船の計9隻に対し、図面レベルでSOXスクラバーの搭載準備が整ったことを認定する船級符号への付記:EGCSR-F(Exhaust Gas Cleaning System Ready-Full)が、初めて付与された。
日本海事協会は本検討成果を織り込むかたちで、2014年に発行した「排ガス浄化装置ガイドライン」の改訂を準備中。
プロジェクトは、今後より一層厳しくなるSOX排出規制に先んじる取り組みとして、構造上他船種と比べて搭載難易度が高い自動車船を対象とし、かつ、新造船と比べ搭載がより困難な就航船で検討した。
3Dスキャニングなど最新技術を用いて作業効率化にも取り組んだ。
商船三井グループは、「船舶維新NEXT ~MOL SMART SHIP PROJECT~」を推進し、環境負荷低減、安全運航に寄与する技術の開発と導入に今後も積極的に取り組み、安全、安心な輸送サービスを提供していく。
なお、SOXスクラバーは、排ガス中に含まれるSOX (硫黄酸化物)を除去する装置。この装置を使用することで、低硫黄燃料を使わずとも、国際条約で規制されるSOX排出規制を満たすことが可能となる。
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