阪急阪神エクスプレスは5月9日、メキシコから大阪へ4歳雄のカバ1頭の輸送を手掛けたと発表した。
<夜間の搬入(提供:天王寺動物園)>
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カバの体重は1.5トン、輸送用の檻も大きく、貨物専用機での輸送。経由地であるロサンゼルス空港の濃霧の影響で当初予定便に搭載できないアクシデントにも関わらず、1日遅れのスケジュールでバックアップでき、メキシコシティー空港を3月14日の19:00(現地時間)に出発、ロサンゼルス空港で積替えて3月16日の10:55(日本時間)に成田空港に到着した。
当日中に横浜の農水省動物検疫所に転送され、15日間の係留検疫の後、4月1日に輸入通関、 同日夜に天王寺動物園に無事搬入された。
担当した動物輸送チームの小高毅課長は「動物輸送の手配は、発地国や経由国の法規制を踏まえた最適ルートの構築、ワシントン条約や検疫など必要書類の準備に煩雑を極めますが、種の保存に向けてのプロジェクトを輸送面でサポートすることは、とても重要なミッションであり、やりがいを感じています」と述べている。
カバは絶滅危惧種に指定されている偶蹄類で、今回輸送された1頭は希少動物保全のための国際的な動物交換プログラムに基づき、メキシコシティー近郊プエブラの動物園アフリカンサファリから大阪市の天王寺動物園へ寄贈されたもの。
一般公開日はまだ決まっていないが、天王寺動物園では5月中旬ごろから公開に向けて、カバのトレーニングが開始する。