国土交通省は11月16日、南部経済回廊の中心にあるカンボジア周辺の物流事業への日本企業の参画を促進するため、物流をテーマとしたセミナーを開催した。
セミナーでは、カンボジアと日本側から、カンボジア、ASEANと日本の物流改善のための取組について講演や、カンボジアにおける物流事業発展の可能性について活発な意見交換を行った。
カンボジア王国公共事業運輸大臣兼上級大臣スン・チャントール氏の基調講演では、カンボジアの物流改善に向けて、道路や港の整備等のハード面、制度構築、人材育成等のソフト面での現在の取組状況や今後の発展可能性について述べ、日本の物流関係者に対して更なる調査・研究の推進や、民間企業による投資について働きかけがあった。
国土交通省からは、総合物流施策大綱や日ASEAN交通連携における取組について紹介し、JICAからは諸外国における物流改善策の優良事例について、東京大学の柴崎准教授は、ASEAN諸国での物流データと将来の域内交通網を仮定した場合の国際物流調査について発表した。
セミナーには、日本の物流事業者や学識研究者、物流分野専攻学生など、総勢126名が参加し、主にカンボジアの物流事業への参画可能性について講演者と意見交換を行った。