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矢崎、トラボックス/タイで求荷求車サービス開始

2018年05月21日/国際

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矢崎エナジーシステム(矢崎ES)は5月21日、求荷求車ビジネスのトラボックス、タイの商用車テレマティクスビジネス最大手 DTC Enterprise(DTC)との3社共同でASEAN市場の物流業界向けに求荷求車サービスの提供を6月より、タイから開始すると発表した。

<左からDTCのトサポール・クナパムシリ社長、矢崎ESの矢﨑航社長、トラボックスの吉岡泰一郎社長>
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日本国内で求荷求車サービスを広く展開しているトラボックス社に対して協業化を打診し合意。業務提携を行う事で、技術面やノウハウを補完し、3社共同で ASEAN 地域向けの求荷求車サービスを6月より、タイから開始する事で合意した。

事業は、3社で新会社 TR@MOVE(トラムーブ)を設立し、TR@MOVE を事業主体として展開する。

当初6か月間は無料で開始し、運送会社は登録料として1000THB、サービス料として1000THB/月の料金体系だ。

初年度会員獲得数を3000社、2年間で1万3000社を目標としている。

サービスの概要は、第1STEP(6月21日)では、「求荷求車 単発サービス」をめざす。

荷主は運んで欲しい荷物情報(発地、着地、時刻、荷種、荷量、希望運賃等)を WEB 画面から登録し、運送会社からの受注連絡を待つ。

運送会社は、受信した(荷物情報)メールや、WEB 上に登録された荷物情報で受注したい荷物情報を選択し、成約が確定すれば、詳細の確認は、電話で直接行う。荷物単位で単発的に発生する荷物情報のマッチングが単発サービス。

「求荷求車 見積もりサービス」では、単発サービスとは異なり、一定量(一定期間)継続的に荷物を運んで欲しい場合、荷主は運送区間、荷種、荷量、希望車種、希望運賃等の商談情報を登録するだけで、運送会社に自動的に転送され、WEB 上にも掲載される。

運送会社は、荷主の商談情報から受注したい荷主に対して、提案や見積もり提出することが出来る。荷主にとっても複数の会社から提案を受けることが出来たり、自動的に相見積もりが取れる仕組みとなる。

第2STEP(12月21日~サービス開始予定)では、「最適マッチングサービス」を行う。サービスの基本構成は、運送会社がメールで受信したり、WEB 上に登録された荷物情報の中から欲しい仕事(荷物情報)を選択して荷主と連絡を取る仕組みだが、最適マッチングサービスでは、求車情報と求荷情報からデータサーバー側で、運送会社の業務条件に見合った荷物情報を自動検索して運送会社にアウトプットする機能。

全ての情報を閲覧する必要がなく、自社の業務条件にあった荷物情報を自動受信する事が出来る。

さらに、GPS情報やGPSの空車情報と連動することで、荷主に位置情報や配送状況をリアルタイムで提供するだけでなく、空車情報と連動する事により、空車情報を優先した荷物情報の自動検索も可能とする。

DTCや矢崎のGPSユーザーについては、GPS側の WEB 画面に、自社車両配送ルートに沿った新規荷物情報をポップアップ表示することが可能。

「AIを活用した条件別新規需要予測と最適配送ルート支援サービス」も見据えている。

過去の求荷求車情報やGPSの累積データを元に、AIを活用する事で、荷主や運送会社の業務条件にマッチした新規需要予測情報を提供する。

また、既存業務での配送計画を加味した新規荷物情報の提供や、最適配送ルート立案の支援サービスを行う。

なお、矢崎ESとDTCの2社は、タイの運送業界が抱える、安全、省エネ、環境、効率問題を具体的に解決するため、商用車向けテレマティクスサービスを展開し、装着台数ベースではトップシェアを保有しているが、既存の顧客から国内同様の求荷求車サービスへのニーズ(声)が多く寄せられていた。

また、今後タイが国際化を進め、経済発展して行くためには、大幅な輸送品質の向上と、物流面での生産性の向上が不可欠と考えており、旧来の車両とドライバーの管理の枠を超える、荷物(情報)の分野へ参入する必要性を感じており、2社で事業化方針を決定したもの。

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