国土交通省は8月22日、シベリア鉄道の利用促進に向け、7つのパイロット事業を選定し、その出発式を8月29日に横浜港で開催すると発表した。
国土交通省とロシア運輸省との間で4月17日に開催された日露運輸作業部会(次官級会合)で、シベリア鉄道の利用促進に向けて、両国で協力して本年度中にパイロット輸送を実施することについて、日露双方で確認。
5月16日に、利用促進に向けた課題を現場レベルで検証するとともに、荷主企業等にシベリア鉄道の利用をPRするため、貨物輸送パイロット事業の企画の公募を開始し、応募のあった企画からパイロット事業として実施する7つの企画を選定した。
シベリア鉄道による貨物輸送に関する課題は輸送中の振動や温湿度の変化により貨物が損傷、リードタイムが長く、トータルの輸送時間の予測がつかない。
コスト面で海上輸送に比べ不利(トラック輸送を加味すると有利)、極東港湾でのトランジット手続が煩雑、ドライコンテナによる食料品輸送の可否確認が煩雑、重量物のラッシング(積付け、固縛方法)に関する手続が不明確等が挙げられる。
2018年度は、利用促進に向けた課題を現場レベルで検証するとともに、荷主企業等にシベリア鉄道の利用をPRするための実証事業を複数回実施予定。
■出発式
日時:8月29日(水)13:00~14:00
場所:横浜港本牧ふ頭 D-5 横浜国際コンテナターミナル
出席予定者:国土交通省、関係省庁、荷主企業、物流事業者等、在日ロシア連邦大使館、在日ロシア連邦通商代表部