住友商事、横浜川崎国際港湾（YKIP）および上野トランステック（3社）は、3社の合弁会社であるエコバンカーシッピングを通じ、ジャパンマリンユナイテッドとの間でLNGバンカリング船（船舶燃料供給船のこと）の建造契約を締結したと発表した。
＜事業ストラクチャー＞
＜LNGバンカリング船の参考図＞
3社は共同で、東京湾でのSTS方式による船舶向けLNG燃料供給事業を検討してきたが、今般、事業化を正式に決定し、2020年度中の事業開始を目指して、この船の建造及び運航準備を進める。
この船は、LNG燃料と適合油の供給が可能なアジア初のバンカリング船で、
総トン数はそのような仕様のバンカリング船としては世界最大の約4100トンとなる予定。LNGタンクの容量は2500立方メートル（約1500トンのC重油相当）で、アジア～北米間の往復航行に必要なLNG燃料を供給することが可能。
また、適合油タンクの容量は東京湾で稼働するバンカリング船としては最大級の1500立方メートルだが、今後の LNG 燃料の需要の伸びに応じて、LNGタンクに切り替える予定だ。
2020年1月より全海域を対象に船舶燃料の硫黄分濃度規制が強化され、今後も、パリ協定に基づいた温室効果ガスの排出規制等、船舶関連の環境規制が国内外で益々強化される見込み。3社は、エコバンカーシッピングを通じて、環境負荷が低い代替船舶燃料の普及と、東京湾が世界の主要なLNG燃料供給拠点の一つとなることを目指して、この事業を推進するとしている。
■船の基本仕様
全長：約95.57m
全幅：約15.8m
喫水：約4.4m
総トン数：約4100t
LNG 積載可能容量：2500立方m
適合油積載可能容量：1500立方m
船籍港：横浜港
