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日通総研/2019年度の貨物輸送、国内貨物は小幅な減少

2019年03月29日/調査・統計

日通総合研究所は3月28日、「2019年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)」を発表した。

<荷動きの実績(見込み)と見通しの『荷動き指数』(速報値)>
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2019年度の国内貨物輸送は上期については消費増税前の駆け込み需要の発生が見込まれることから、総輸送量はいくぶん盛り上がる見通し。下期は反動減に加え、個人消費の低調などもあって再び減少へ向かう。年度全体では0.2%減と小幅な減少を予測。

品類別輸送量では、消費関連貨物は、上期については食料工業品や日用品などを中心に堅調な動きが期待できるものの、下期はマイナスへの反転が避けられないことから、全体では0.5%減と小幅減。

生産関連貨物は、設備投資や輸出の減速などを背景に、一般機械の足踏みが避けられず。また、自動車・自動車部品、鉄鋼、石油製品などがやや低調に推移するとみられ、トータルでは1.0%減とマイナスへ転換するとしている。

建設関連貨物は、東京五輪関連の需要が前年度で一巡するものの、住宅投資や公共投資が若干盛り返すことに加え、大規模オフィスビル建設などの継続もあって、砂利・砂・石材やセメント・生コンなどを中心に0.6%増とプラスへ浮上するとみている。

国際貨物輸送の輸出では、外貿コンテナ貨物の2019年度は0.4%増と微増にとどまるとしている。世界経済の減速感が強まり、伸び率は前年度を下回る。欧州向けは日欧EPA、ASEAN・墨加・豪州向けはTPP11発効による下支えが期待される。

輸入では、外貿コンテナ貨物の2019年度は1.4%増とプラスを維持。消費財は上期に消費増税前の駆け込み需要による押上げが期待される。下期
は増税後の反動・落ち込みが避けられないが、年度全体ではプラスを維持としている。

国際航空貨物では、輸出の2019年度は4.4%減と4年ぶりのマイナスになると予測。主力のアジア線は中国経済減速や米中貿易摩擦の影響により、マイナス幅が拡大。欧州線は前年までの高水準の需要が一巡し、上期までは反動減が続く見込み。

輸入の2019年度は0.1%増と前年度並みの水準になるとしている。

品類別の2019年度は、消費財については、上期に消費増税前の駆け込み需要による押上げ効果が見込まれる。生産財は、輸出企業を中心に設備投資の減速が続き、増勢が鈍化。上期は前年度の台風被災からの反動増も期待されるが、下期は消費増税後の反動・落ち込みによるマイナスが避けられず。年度全体では前年度並みの水準にとどまる見込みだ。

■2019年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)
https://www.nittsu-soken.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/report-20190328.pdf

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