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プロロジス/第2四半期決算順調、米国の物流不動産IPTを約40億ドルで買収

2019年07月23日/決算

プロロジス(世界本社)は7月23日、2019年第2四半期(4月~6月)の決算結果発表とともに、期末後に米国のIndustrial Property Trust(IPT)を買収すると発表した。

2019年第2四半期(4月~6月)の実績では、1株当たり純利益0.60ドル(2018年代2四半期0.62ドル)、1株当たりのコアFFOが0.77ドル(0.71ドル)、期末時点の運営中施設稼働率が96.8%(97.4%)、賃貸契約締結は約344万m2(約362万m2)、既存施設におけるリース契約時の実質賃料上昇率(会計上)は20.0%(15.3%)、同一施設NOI上昇率(会計上)は4.2%(5.4%)だった。

この間、約5億4700万ドル(約585億2900万円)の新規開発をスタート。約7億3700万ドル(約788億5900万円)の物流施設を取得。約6億3900万ドル(約683億7300万円)の物流施設を安定稼働。約7億4100万ドル(約792億8700万円)の物流施設・開発用地を売却またはファンド移管(安定稼働後のキャップレートは4.4%)した。

プロロジス会長兼CEOのハミード R. モガダムは、「第2四半期も素晴らしい期となった。当期の業績は、プロロジスの業務遂行力とポートフォリオの質の高さを表している。IPT買収の話がまとまり、下半期は非常に順調な滑り出しとなった。質の高いポートフォリオの買収により、買収完了直後から投資家利益を増大させることが可能となる」と述べている。

また、IPTの買収については、IPTが所有する不動産資産を約39億9000万ドル(約4269億3000万円)で取得する予定。取引はキャッシュで行われ、取引総額には、債務の継承・返済分が含まれる。取引は2019年第4四半期から2020年第1四半期の間に完了する見通しで、IPTの株主による承認と一般的な商習慣に則って行われる。

運営中ポートフォリオは、約348万m2、236物件で構成され、96%はプロロジスが事業展開しているマーケットに立地している。特に、この買収により、プロロジスは南カリフォルニア、サンフランシスコ・ベイエリア、シカゴ、アトランタ、ダラス、シアトル、ニュージャージーにおける事業を拡大することができる。

現在プロロジスは米国で2つのファンドを運用している。IPTのポートフォリオは、取引完了後、このファンドのいずれかまたは両者により保有・運営される予定。今回の買収により、安定稼働後の一株当たりの年間コアFFOが0.05~0.06米ドル程度増加する見通し。レバレッジ(負債比率)に対する影響はほとんどないと見ている。運営中の不動産資産に対する一般管理費率は約4%減少する見込み。

最高投資責任者のジーン F. ライリーは、「IPTのポートフォリオは、高品質の物流施設を擁し、プロロジスの米国での投資戦略と事業展開エリアにも合致したサブマーケット構成であり、この買収は絶好の機会だった。カスタマーとの関係を強化し、知見を深化させるだけでなく、コストや利益の相乗効果も非常に大きいと言える」と述べている。

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