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海上コンテナ輸送/新型コロナの影響顕著、往復航ともに2桁減

2020年06月11日/調査・統計

デカルト・データマインは6月11日、アジア発米国向け(往航)5月分と、米国発アジア向け(復航)4月分の海上コンテナ輸送量(TEU)実績を発表した。

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それによると、5月のアジア主要10か国・地域発米国向け(往航)は116万TEU(前年比19.3%減)となり、1-5月累計では590万TEU(9.3%減)となった

国別実績では、1位の中国発(シェア61%)が15.4%減で16か月連続マイナス。2位の韓国発(シェア11%)は20%減、3位のベトナム発(シェア6.5%)は6.1%減で17か月連続のプラスからマイナスに転じた。

4位の台湾発(シェア6.2%)は20.6%減、5位のシンガポール発(シェア4.3%)は27.5%減で16か月連続プラスからマイナスへ。6位の香港発(シェア3.8%)は22.1%減で15か月連続のマイナス、7位のタイ発(シェア3%)は7.7%増で19か月連続プラスとなった。

日本発(直航分、シェア1.9%)は8位で、41.8%減となっている。

中国発の減少に加えて、連続して好調だったベトナム、インドなども2ケタの急減。欧州、中南米なども含めた米国向け世界発海上コンテナ総量も169万TEU(18.9%減)となっており、新型コロナの影響が表れたものとみられる。

荷受地ベースの主要品目(HS2ケタ)の動きでは、中国発の主力品目である家具類 (HS94)が中国発の31.5%減に対して、ベトナムなど中国以外の東南アジア7か国・地域発合計も33.9%減と、ともに減少。

同様に鉄鋼(HS73)は9.4%減に対して20.4%減、自動車関連(HS87)は21.2%減に対して42.7%減、アパレル(HS61)は38.9%減に対して55.4%減、履物(HS64)は59.1%減に対して34.8%減と、アジア7か国・地域発の減少が顕著だった。

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一方、米国発アジア主要10か国・地域向け(復航)の4月分は、45万TEU(前年比17.6%減)と3か月連続でマイナスとなった。

国別では、1位の中国向け (シェア36%)は7%減、2位の日本向け(シェア15%)は5.1%減、3位の韓国向け(シェア12%)は18.2%減。

以下、4位の台湾向け(シェア10%)は18.8%減、5位のベトナム向け(シェア8.%)は22.1%減、6位のタイ向け(シェア5%)は8.8%減、7位のインド向け(シェア8.6%)は25.5%減と続いている。

アジア向け10品目の中では、パルプ・古紙(HS47)、木材(HS44)、プラスチック(HS39)がそれぞれ29.3%、28.6%、15.4%の二桁減少に対して、牧草/大豆(HS12)、調整飼料(HS23)、肉類(HS02)はそれぞれ11.7%、0.8%、54.4%の増加となった。

そのうち、中国向けは牧草/大豆は112%、肉類は338.9%の大幅増となっており、中国向け肉類は1万2000TEUと米国アジア向け肉類全体の68%を占めている。

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Datamyne Japan 南石正和
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