LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

2020年12月10日/物流施設

日本貨物鉄道(JR貨物)は12月10日、東京都品川区で、17.4万m2のマルチテナント型物流施設「東京レールゲートEAST」の起工式を執り行い、1月1日に着工すると発表した。

<南西から見た東京レールゲートEASTの完成予想図>
20201210jrkamo1 520x244 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

<エントランス>
20201210jrkamo2 520x360 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

<カフェテリア>
20201210jrkamo3 520x365 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

<西面ファザード>
20201210jrkamo4 520x222 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

<東京貨物ターミナル駅全景 右側が東京レールゲートEAST>
20201210jrkamo5 520x319 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

「東京レールゲートEAST」は三井不動産と事業パートナーを組み、物流施設開発のノウハウを生かした施設づくりや、陸・海・空の結節点という絶好の立地条件を活かして、幅広い客層に向けた積極的な営業展開を図り、新たな鉄道輸送需要の創出し、CO2削減に貢献するとしている。

三井不動産とパートナーを組むのは、飯田町駅開発以来の実績と信頼、それと今回のプロジェクトの応募内容(企画力)により決めたという。

JR貨物では、この「東京レールゲートEAST」と、先行稼働した「東京レールゲートWEST」(2020年2月竣工)と併せて、JR貨物グループ各社の機能を結集し、入居テナントに対する集荷・配達・保管・荷役・梱包・流通加工等の一貫した物流サービスの提供が可能になる。

顧客のニーズに応え、シームレスな物流サービスの提案を行い、環境特性と労働生産性に優れた貨物鉄道輸送を利用してもらうことで、「JR貨物グループ中期経営計画2023」に掲げる「総合物流企業への進化」を目指す。

また、三井不動産は「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)」を旗艦ブランドとして、先進的物流施設を国内外で40物件展開しており、「ともにつなぐ。ともに、うみだす」を事業ステートメントとして掲げ、入居企業の皆さまの課題解決パートナーとして、既存の枠にとらわれない価値づくりに挑戦している。「東京レールゲートEAST」では、開発計画の企画立案、テナント誘致を行い、竣工後は施設の運営・管理を行う。

<JR貨物の真貝康一社長>
20201210jrkamo7 520x340 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

JR貨物の真貝康一社長は「国内最大の貨物ターミナル駅に隣接する抜群の立地の良さを誇る物流施設だ。全国241の貨物ターミナル駅の中心となるもので、鉄道貨物輸送を便利に利用する拠点となる施設となる。現在、コロナ禍の中、物流業界の中には、働き方改革、少子高齢化による労働人口の減少等、様々な課題があるが、特にトラックドライバーの不足は深刻。鉄道コンテナの列車の一編成では一度に65台分のトラックを運ぶことができ、高い労働生産性を持つとともに、CO2排出量は11分の1程度という高い環境性を持っている。先に東京レールゲートWESTを3月に竣工したが、満床稼働となった。鉄道輸送のメリットをユーザーに幅広く伝えることで、鉄道輸送を基軸とした総合物流企業としての成長を続けていきたい」と述べた。

<三井不動産の三木孝行常務執行役員ロジスティクス本部長>
20201210jrkamo8 520x363 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

三井不動産の三木孝行常務執行役員ロジスティクス本部長は「この物件は私の知る限りで最高の物件になると思っている。陸海空の交通に全て接しており、周辺道路状況の良さ、マルチテナント型先進的大型物流施設として、1階部分は-20℃、-5℃の冷凍冷蔵倉庫に対応可能にし、センターバースとして、汎用性のある構造としている。さらに、事務所内にはハイブリッド調光制御の照明、倉庫内でも自動調光を採用するなど最先端な技術を導入している。BCP対策もハザード情報の+1mのかさ上げで、預かった荷物を水害等により絶対濡らさない構えとしている。特に環境面には力を入れており、屋上緑化や太陽光発電の設計も行っている。CASBEE認証のAランク取得を予定している」とその期待の大きさを語った。

東京レールゲートWESTは満床稼働となった。三木本部長は「これから東京レールゲートEASTのテナントリーシングに入るが、EC関係、日用雑貨品等の問い合わせが多い。EASTに関しても必ず満床稼働を実現したい」としている。

真貝社長は「コロナの影響もあり、今年の輸送量は5月は21%減と底を打ったが、その後は徐々に回復している。特にEC需要の伸びは続いている。BtoCでは毎月10%から20%程度は伸びている。さらに冷凍・冷蔵倉庫の要望も強い」と市場の回復の動きを強調。しかし、新型コロナ感染の3波が来ていることから今後予断はできない状況だという。

JR貨物では今後各地域の拠点整備も進めていく予定だが、現在のところ札幌DPLに続いて、仙台貨物ターミナルでの開発を検討中だという。

<開発場所の現在の様子>
20201210jrkamo9 520x347 - JR貨物、三井不動産/「東京レールゲートEAST」着工へ

■東京レールゲートEAST概要
所在地:東京都品川区八潮3丁目1-3(地番)
     (東京貨物ターミナル駅構内)
敷地面積:7万6493.40m2
延床面積:17万4404.85m2
賃貸床面積(専有部):14万6886.74m2
構造・階層:鉄骨造(一部CFT造)・地上5階建て
BCP:免震構造・72時間対応非常用発電機・24時間有人管理
アクセス:首都高速 湾岸線 大井南IC 約2km
     首都高速 羽田線 平和島IC 約2km
     東京港  国際コンテナターミナル 約2km
     羽田空港 国際貨物地区 約4km
施工者:フジタ
竣工予定:2022年8月

関連記事

物流施設に関する最新ニュース

最新ニュース