LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





コーカス、ヤマト運輸/「首里石鹸」のサプライチェーン構築

2021年07月01日/SCM・経営

コーカスとヤマト運輸、沖縄ヤマト運輸は7月1日、コーカスが展開するスキンケアブランド「首里石鹸」を購入するすべての顧客のさらなる満足度向上に向け、全国のヤマトグループ倉庫ネットワークと輸配送ネットワークを組み合わせ、沖縄県内の店舗および公式通販サイト販売での最適なサプライチェーンの構築に向けた取り組みを開始したと発表した。

<「首里石鹸」のサプライチェーンフロー図>
20210701cokasyamato 520x308 - コーカス、ヤマト運輸/「首里石鹸」のサプライチェーン構築

今回両社は、「首里石鹸」を購入するすべての顧客のさらなる満足度向上に向け、ヤマトグループの強みである全国の倉庫ネットワークや輸配送ネットワークと情報の可視化を活かし、サプライチェーン全体の最適化に取り組む。7月1日から沖縄県内流通、8月1日からは県外向け流通の運用を開始する。

取り組みの概要は、店舗向け商品、公式通販サイト(EC)向け商品の調達から保管、梱包、配送までのすべての物流業務を、ヤマト運輸および沖縄ヤマトが一括管理する。

沖縄県内流通分は沖縄ヤマトのサザンゲートで保管し、沖縄県内EC販売分の出荷や13か所の実店舗の需要に応じた小~中ロットの店舗納品にスピーディーに対応する。県外流通分は、ヤマト運輸関西地域の拠点に保管し、EC購入者への発送やポップアップストアへの納品を行う。

これにより、ECにおいては、消費地に近いヤマト運輸の拠点から発送を行うため、お届けまでのリードタイムを短縮することが可能となる。

これらのサプライチェーンの再構築により、首里石鹸の店舗販売員が販売に注力できる環境を整備するとともに、在庫を流動化させることで物流コスト圧縮や欠品による販売機会ロス削減、在庫の偏在抑制を通じたキャッシュフローの改善を見込む。

また、この取り組みによるコーカスのサプライチェーンにおける製品輸送に関するCO2排出量は、これまでと比べ37%削減効果が期待できる。

今後、コーカスは、沖縄県の良い品、良いサービスがこれまで以上に全国に届けられるよう、県内企業に向けて積極的な情報発信などを行い、沖縄ブランドの向上に貢献していく。

ヤマト運輸と沖縄ヤマトは、今後も物流を通じた企業の経営課題を解決し、各企業の最適なサプライチェーンの構築を積極的に支援し、顧客の価値の向上、カーボンニュートラル社会の実現、ならびに持続可能な社会づくりに貢献していくとしている。

なお、「首里石鹸」を展開するコーカスは、沖縄県内店舗にくわえ、公式通販サイトによる販売チャネルの拡大など、全国の顧客ニーズに合った多様なサービス提供を進めている。一方、島嶼県の沖縄を拠点に事業を行うにあたっては、商品調達から店舗納品、EC商品の発送にかかわるオペレーションと流通コストの最適化など、店舗とEC双方の販売拡大を実現するサプライチェーンの再構築が重要な経営課題となっていた。また、企業の社会的責任として、サプライチェーン上の活動から発生する温室効果ガス排出量の削減などへの対応を、環境だけでなく経済・リスクの両面において検討していたもの。

関連記事

SCM・経営に関する最新ニュース

最新ニュース