商船三井は2月1日、かねてから大島造船所と風力を船の推進力として活用する「ウインドチャレンジャープロジェクト」を進めてきたが、この度共同開発している風力推進装置「ウインドチャレンジャー帆」硬翼帆が同造船所構内で完成したと発表した。
硬翼帆は風から推進力を得ることでGHG排出量を削減でき、帆1本で従来の同型船に比べおおよそ58%のGHG削減効果が見込める。
今後、硬翼帆は陸上での各試験の後、大島造船所で建造中のバルクキャリア本船に搭載される。この船は海上試運転などを経て、今年秋に東北電力向け専用船として竣工予定だ。
なお、商船三井は、「商船三井グループ 環境ビジョン 2.1 」(註 3 )において、 2050 年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を掲げた。同社運航船の温室効果ガス排出削減のみならず、このプロジェクトを始めクリーンエネルギーのサプライチェーン構築に積極的に参画することにより、社会の温室効果ガス排出削減ならびに低・脱炭素社会の実現に貢献していく。また、この件を始めとした風力関連事業を積極的に推進して行くとしている。