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欧州委員会/EU向けインバウンド航空貨物に新たな要件発表

2022年06月29日/国際

欧州委員会は6月29日、2023年3月1日より稼働する欧州連合(EU)の新しい税関到着前セキュリティ・安全プログラム「輸入管理システム 2(ICS2)」の第2段階(フェーズ 2)の要件を発表した。

これに基づき、EU加盟国およびEU非加盟国の一部の国(ノルウェー、スイス)向けの、または当該地域経由の貨物を輸送するすべての貨物輸送業者、航空会社、速達便業者、郵便事業者は、「搬入略式申告(ENS:Entry Summary Declaration)」での貨物情報の事前提出が求められることになる。

ICS2の稼働を着実に進めることで、安全性とセキュリティの強化を図り、EU 圏内の市場の保護および情報共有の簡略化を目指すとしている。

ICS2フェーズ2要件への事業者の遵守責任では、2023年3月1日より、航空便でEU加盟国向けの、またはEU加盟国を経由する貨物、速達便、郵便物の取り扱い、発送、輸送に携わる事業者は、積載前および到着前の税関リスク評価に関する新しい事前のデータ報告要件を満たす必要がある。

ICS2は、EUに入るすべての貨物について、その積載と到着前にデータを収集することで、リスクベースの効果的な税関管理をサポートし、EU圏外の国境を越えた合法的な貿易の自由な流れを促進する。ICS2は、EUへの最初の入国地点と最終目的地の税関間の貨物の移動を簡素化するもの。事業者にとっては、ICS2により、税関当局による追加情報の要請や出国前のリスク審査が効率化される。

フェーズ2の多重申告制度による航空会社のENS申告義務(輸入サマリー申告)に加え、貨物輸送業者、宅配便業者、郵便事業者もデータ提供の法的責任を負うことになる。各事業者は、そのデータを航空会社と共有して航空会社がENSの申請手続きを行うか、ICS2に直接データを提出するか、のどちらかの対応が必要となる。これまで、ICS2 フェーズ1でインバウンド貨物の一部情報を申告していた郵便事業者や宅配便事業者も、航空会社と連携して必要なデータの提出が求められるようになる。

現在、輸入管理システム(ICS)に事前貨物情報を申告している航空輸送セクターは、フェーズ2の運用開始に合わせて、順次ICS2への申告を開始する必要がある。

ICS2 フェーズ2に向けた準備:適合テストでは、事業者は、遅延やコンプライアンス違反のリスクを回避するために、フェーズ2への事前準備をしておくことが強く推奨されている。

ICS2フェーズ2の導入準備のために、欧州委員会は2022年7月から2023年2月まで、事業者が想定するICS2トレーダーインターフェースを通じて、税関当局にアクセスしてメッセージを交換する能力を検証する適合テストを提供する予定。この適合テストは、関係するすべての事業者に対して義務付けられている。

ICS2へのENSデータ申告を担当する事業者は、既存の事業者登録・識別(EORI)番号を有しているかどうかを確認する必要がある。もし、この番号を持っていない場合は、任意のEU税関当局に連絡し、ICS2フェーズ2に向けた準備のサポートを受ける必要がある。また、EUへの輸入品の取り扱いについて自社の貿易業務を評価し、任意の税関当局に問い合わせを行い、7月より開始されるフェーズ2の適合テストに参加する必要がある。

なお、ICS2フェーズ2とは、EU輸入管理システム2(ICS2)で、EU圏外国境(航空、海上、陸上、内陸水路)に到着する前に、貨物の移動に対する税関の監視を強化する大規模な構想。ICS2は、税関当局が早期の介入を必要とする高リスクの貨物を特定することを可能にし、EU加盟国、ノルウェー、スイスの税関領域への合法的な貿易を促進するもの。

このシステムは3つのフェーズで実装されている。2021年3月15日に航空便による郵便・速達貨物の事前積載プロセスをカバーするフェーズ1を無事に完了し、次のステップであるフェーズ2は2023年 3月1日に本稼働する予定。

フェーズ3は2024年3月1日からの実施となり、海上、内陸水路、道路、鉄道で貨物を輸送する事業者は、新しい規制への遵守が必要になる。

欧州委員会は、EU加盟国に加えて、ノルウェーおよびスイスの税関当局や各業界の関係機関と緊密に連携し、ICS2の運用を主導している。

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