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Methanexと商船三井/世界初、バイオメタ燃料でネットゼロ航海

2023年02月28日/IT・機器

商船三井とMethanex(メタネックス)の両社は2月28日、メタノール二元燃料船”Cajun Sun”(ケイジャンサン)で、世界初のバイオメタノール燃料を活用した Net Zero Voyageを実施したと発表した。Methanex と商船三井の協業の一環である本航海により、舶用燃料としてのメタノールの有用性と、海運業界の脱炭素化への道を示した。

<Net Zero Voyage 紹介ビデオ>

商船三井が Waterfront Shipping 社(以下 WFS)に貸船する同船は、2023年1月17 日に米国ルイジアナ州ガイスマー港を出港し、同年2月4日にベルギーアントワープ港にて航海を完了した。

航海では、化石燃料由来の天然ガスから製造される従来型メタノールと、再生可能天然ガスから製造され炭素強度(エネルギー消費当たりの二酸化炭素排出量)がマイナスの数値であるISCC認証済みバイオメタノールを混焼することにより、18日間の大西洋航海中に消費した燃料からのGHG排出総量を、燃料の製造から消費までのライフサイクルベースでネットゼロとすることができた。この革新的な燃料ソリューションは、海運業界がGHG排出量をネットゼロにすることを可能にし、同業界の低・脱炭素化への移行を後押しするものだという。

Methanex は、世界最大のメタノールサプライヤーであり、アジア太平洋地域、北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカといった主要マーケットへメタノールを供給する上場企業。WFSはMethanexの子会社であり、3000~5万WT規模の船舶で構成される世界最大のメタノール船隊の運航を行っている。

商船三井の髙橋和弘 燃料部担当執行役員は、「Methanexおよび WFSとは長きに亘りパートナーシップを築いており、2022年にWFS発行済み株式の40%を取得したことによりその関係はさらに強固なものとなった。その成果の一つとして、バイオメタノールを用いたNet Zero Voyageを達成したことを喜ばしく思っている」とコメントしている。

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