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三菱ふそう/eCanter全面刷新、航続距離に応じたモデル提供

2023年03月09日/IT・機器

三菱ふそうトラック・バスは3月9日、フルモデルチェンジした小型EVトラック「eCanter」の新型モデルを発売したと発表した。全国の三菱ふそう販売会社と三菱ふそう地域販売部門で同日から受注を開始している。

<新型eCanter(標準キャブ、Sサイズバッテリー車両(バン架装)>
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新型eCanterには、発売から5年以上の国内外での運用経験と顧客の多様な輸送ニーズを反映。シャシラインアップの大幅な拡大と、多様なビジネスケースに対応した航続距離を実現した。

モーターを後軸に統合した独自開発の電動アクスル(eAxle)を採用し、ドライブトレインをコンパクトな構造にすることでシャシ展開の拡大を可能にしており、国内モデルとして合計28型式のシャシラインアップを展開。動力取り出し装置(ePTO)も新たに採用し、ダンプやキャリアカー、脱着車、リヤクレーン、ゴミ収集車といった架装にも対応する。

<左から、標準キャブSサイズバッテリー車両(航続距離116km)、ワイドキャブMサイズバッテリー車両(同236km)、ワイドキャブLサイズバッテリー車両(同324km)>

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また、ホイールベースの長さに応じてバッテリーを1個から最大3個まで搭載可能なモジュール式バッテリーを採用することで、車種に応じて99kmから最大324kmまでの航続距離を用意し、ラストワンマイル輸送から長距離輸送まで、用途に応じたモデルを提供する。

<「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」の検出イメージ>
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<「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」作動イメージ>
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新型車の特長としては、先進安全機能を大幅に拡充。被害軽減ブレーキ機能を有する左折巻き込み防止機能「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」と衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」を標準装備したほか、運転注意力の低下を警告するドライバー注意監視システム「アクティブ・アテンション・アシスト」もオプションで搭載する。

<電動パーキングブレーキ>
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<バックアイカメラシステム(モニター)>
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さらに、自動でハイビームとロービームを切り替えられる「インテリジェント・ヘッドライト・コントロール」、交通標識認識機能「トラフィック・サイン・レコグニション」、坂道などで安定した制動力を保持する「電動パーキングブレーキ」、バックカメラで後退時の事故のリスクを軽減する「バックアイカメラシステム」も新たに標準装備し、安全サポートを強化した。

<インテリア>
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インテリアとエクステリアは、日々の走行をサポートする機能性と快適性を両立させた。

ダッシュボードから左右の乗降グリップにかけて流れるような造形とし、見た目の一体感とさらなる乗降の良さをサポート。また高い視認性と、ステアリングホイール上のボタンでメニュー操作可能な使い勝手に優れた10インチの液晶メーターを新たに搭載。さらに画面のタッチ操作が可能なセンターディスプレイなど、美しさと使いやすさが融合したモダンな内装デザインを実現した。

<デイタイムランニングライト付きLEDヘッドライト>
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<LEDリヤコンビネーションランプ>
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LEDヘッドライトとデイタイムランニングライトも標準装備したほか、最新型のLEDリヤコンビネーションランプも標準搭載し、後続車の目を引くデザインと視認性の良さで安全走行をサポート。ドアノブのロック・アンロックスイッチを押すだけでドアの施錠と解錠ができる「FUSOイージーアクセスシステム」も標準搭載し、利便性を向上させている。

このほか、新型eCanterでは、エアコン使用や寒冷地での使用によるバッテリー消費を抑える機能や、回生ブレーキの制動力強化や災害時に外部へ電源を供給するシステムを搭載。また、全車種を対象にテレマティクス機能「Truckonnect(トラックコネクト)」を10年間無料で提供する。

また、三菱ふそうトラック・バスでは、電動車へのスムーズな移行をサポートする包括的サービス「FUSO eモビリティソリューションズ」も、eCanterとあわせて提供する。

提供するサービスは 「ゼロエミッションソリューション」 「eデジタルサービス」「充電器・充電器設置サービス」 「eコンサルティングサービス」 「ファイナンシャルサービス」「バッテリーライフサイクルマネジメント」「eカスタマーサービス」の7領域。

「ゼロエミッションソリューション」では、同社とそのパートナー企業がCO2排出量の見える化や削減計画の提案を通じて、カーボンニュートラル化の達成をサポートする。

「eデジタルサービス」では、テレマティクスサービス「トラックコネクト」を通じて、車両の稼働状況をやバッテリーの状態、充電状況などをリアルタイムで把握できるEVトラック特有の車両管理サービスを提供。また、配送計画システム「ワイズ・システムズ」によってAIと機械学習を活用して最適な配送ルートを自動作成し、配送業務の効率化をサポートする。

「充電器・充電器設置サービス」では、パートナー企業とともに豊富なラインアップから最適な充電器を提案し、充電器の設置工事までをサポートする。

「eコンサルティングサービス」では、電動車へのスムーズな移行を支援するため、ルートの選定から充電設備、太陽光発電活用等の脱炭素施策の検討などをパートナー企業とともにサポートする。

「ファイナンシャルサービス」では、EVシフトの負担を軽減するため、グループ会社のダイムラー・トラック・ファイナンシャル・サービス・アジアとともに、車両から充電器、アフターサービスや関連のコンサルティングサービスまでカバーした幅広いリース契約メニューを提案する。

「バッテリーライフサイクルマネジメント」では、EVトラックのバッテリーの二次利用やリサイクルをサポートするシステムを提供。今後、システムの構築に取り組んでいく。

「eカスタマーサービス」では、補償サービスやメンテナンスサポートなどを通じて、高電圧バッテリーの安全性や安心な車両駆動を保証し、車両を安心して使用するための体制を整える。

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