Mujinは3月16日、知能ロボットシステム「MujinRobotデパレタイザー」が協和紙工の物流センターに採用されたと発表した。
<ロボットの目にあたる3Dカメラと、脳にあたるロボットコントローラー>
MujinRobotデパレタイザーは、単載・混載ケース荷下ろしの自動化ソリューション。ロボットの目にあたる3Dカメラでケースを正確に認識した後、脳にあたるロボットコントローラーが動作を計算し、ロボットを動かす。
本来、産業用ロボットは事前にプログラミングされた動きを実行するため、ロボットの動作ロジックを細かく設定しておく必要があるが、Mujinのロボットコントローラーには独自の知能化ソフトウェアを搭載しており、それにより自律的に最適な動作を行い高い能力を実現することができる。
<協和紙工によるMujinRobotデパレタイザー採用事例>
協和紙工は愛媛県にある第2ロジスティクスセンターで、このMujinRobotデパレタイザーを2台導入し、出荷ケースの荷下ろし作業を自動化。1台につき1時間あたり1000ケース以上の荷下ろしを実行しており、出荷能力を最大70%向上させることで、安定的な出荷体制の構築を実現した。
同センターに導入したMujinRobotデパレタイザーは、高度な知能化ソフトウェアによって、ケースの姿・配置を認識の上、物理的に可能な場合には複数のケースを同時に荷下ろしする「マルチピック」を、マスターレスで可能にしていることが、最大の特徴。
事前の商品情報登録を必要としないマスターレス運用によって、新しい品種が追加された場合にも、ケースの姿・配置を自動で認識し、マルチピックの可不可も含めて、最適な荷下ろし方法を自律的に計算し実行することができる。
協和紙工では、事業を下支えする物流システムの強化に継続して注力しており、今回、安定的な作業者の確保に苦労していることや、繁忙期の残業削減を目指し、MujinRobotデパレタイザーの導入を決定。
導入によって出荷能力が最大70%向上したほか、省人化により出荷作業での人員確保の課題を解消、定時より前倒しで作業を完了できるようになった。そのほか、ロボットの安定的労働力によって精度の高い作業計画を策定できるようになった。